血の轍(押見修造の漫画)の第3話夏の入り口の感想(ネタバレ含む)と考察。吹石から積極的アプローチを受ける静一。その気配を微妙に感じ取る静子。

血の轍 第3話 吹石

第3話
血の轍 第3話 静一と吹石

第2話のおさらい

土曜の朝、静一は1回のリビングで母の静子に挨拶する。
血の轍 第2話 母
父が昼は家でご飯を食べる、と仕事をするために出て行く。

玄関におばちゃんとしげちゃんが来る。
血の轍 第2話 おばちゃんとしげちゃん
静一としげちゃんは静一の部屋でゲームで遊んでいると、しげちゃんが唐突に静一に向かってお前のおかあさんは静一に対してカホゴだと指摘する。
血の轍 第2話 しげちゃん
それを聞いて真顔になる静一。

しげちゃんは構わず、その理由を幼稚園の時に静一だけ母に毎日教室に来てもらっていたためだと言う。
血の轍 第2話 母
それを聞いて静一は再び母のことを悪く言うのはやめろという。

しげちゃんはようやく静一に謝り、その場を収めようとするが静一の表情は真顔になったまま。

昼ご飯を食べているとしげちゃんがまたすぐ遊びに来ることをおばちゃんにねだる。

静一は笑うことなくじっと静子を見ている。
血の轍 第2話 静一
静子は笑って了承し、会話は静一を置きざりに進んでいく。

しげちゃんとおばちゃんが車で走り去ると、見送りに外に出ていた静一は立ったまま、静子は家に戻ろうと歩き出す。

静子を呼び止める静一。静子は振り向いて静一に向けて歩き、顔を覗き込む。

静一はしばらく言い淀んでから一言、いつもありがとう、と言う。

静子は驚いて目を見開き、静一の頬に手を添えて頬にキスをする。
血の轍 第2話 静一と母
驚いて振りほどく静一。

振りほどかれてもニコニコ笑顔の静子は、ママうれしい、ありがと、と言う。

第2話の詳細は上記リンクをクリック。

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血の轍 押見修造 漫画 第3話

下校時に思わぬアプローチを受ける静一

毎週土曜、日曜はしげちゃんとおばちゃんは静一の家に通っていた。

静一の目から、しげちゃんとおばちゃんが来た時には、静子は楽しそうにしていた。

学校の教室。
血の轍 第3話 教室
教師が夏休み中は規則正しく生活するように、2学期も元気で会いましょう、と言い、日直に号令を促す。

長部ー、と呼ぶ声。

一緒に登校する3人組が一緒に帰ろう、と静一に声をかける。
血の轍 第3話 友達3人組
「どーだったん通知表?」

「まあ…うん…ぼちぼち」

絶対俺よりいいだろ、という友達に、まあな、と返す静一。

窓辺で吹石と友達が何やら話している。
血の轍 第3話 吹石と大谷

帰り道。
友達の一人が、今日家に集まってゲームしようと言う。俺も、という他の友達。
静一はいとこが来るから、と断り、3人と別れる。
血の轍 第3話 静一と友達3人組
セミの鳴く中、一人歩く静一。

「長部――――!」

静一の背中にかけられた声。

振り向いた静一に向かって、たったったっ、と小走りに近寄って来たのは同じクラスの女の子、吹石と大谷だった。
二人ははぁはぁと軽く息を切らせている。
血の轍 第3話 吹石と大谷
何? と問いかける静一に、大谷が、あのね、と切り出す。

「吹石がね、長部と一緒に帰りたいんだって。」

少しの間のあと、え? と驚く静一。

吹石は長部から視線を外すように下を向いている。

太田はそれだけ言うと、じゃーね、と走り去っていく。

戸惑う静一と沈黙している吹石がその場に残された。

上気した表情で吹石を見つめる静一。

「…ダメ?」

正面から静一を見つめ返す吹石。

静一は、吹石の真っ直ぐな視線から少し目を伏せる。
「いや…ダメじゃないけど…」

入道雲が青空にかかっている。

セミが鳴く中、二人は並んで用水路の脇を歩く。

静一は頬を染め、隣を歩く吹石の表情をチラ、と見る。

二人に会話はなく、セミの鳴き声だけが辺りを支配している。
血の轍 第3話 静一と吹石
「あっ!」

突然吹石が何かに気づき、たっ、と駆けていく。
それを見つめる静一。

吹石は座っている猫の前でしゃがみこんで、猫! と静一に呼びかけていた。

よしよし、と猫の顎を撫でる吹石。

静一は吹石を見下ろしている。

きもちい? と吹石が猫に問いかける。

その様子を恍惚とした表情で見つめる静一。

あ、そーだ、と吹石が思い出したように言う。

「こんどさ、うちに遊び行っていい?」

吹石は猫から目を離さず、顎を触ったまま静一に問いかける。
血の轍 第3話 吹石
…え? と戸惑う静一。
「…うちって…オレんち?」

そう、と答える吹石の指を猫がなめる。

「…な…なんで…?」
頬を染めて吹石に問いかける静一。

吹石がいたずらっぽい表情で静一を見る。
「あ――――なんか変な期待したんべ今――――!」
血の轍 第3話 吹石
みるみる静一の目が開いていく。
「し…してねーよ! バーカ!」
吹石から視線をそらし、強がるように言う静一。

アハハ、と笑い、ね いつがいい? と問う吹石。

マジで? と静一が聞き、吹石がダメ? と問い返す。

少しの間のあと、静一が、オレ、と切り出す。

いとこが来ると遊べないから母に聞かないと分からない、と答える静一。

それを聞いて、そう、と立ち上がる吹石。
「じゃあわかったら電話して!」

「…え…あ…うん。」

「約束だよ。」
吹石は、真っ直ぐ静一の目を見ながら言う。
血の轍 第3話 吹石
頬を染めて見つめ返す静一。

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静一の表情の変化を見逃さない静子

静一がただいまー、と帰宅する。
その頬は赤い。

おかえり、と静一を出迎える静子。微笑を浮かべている。

両手を差し出す静子。
「静ちゃん、見して。」

え? と問い返す静一に、つうちひょう、見ーして、と歌うように静一に呼びかける静子。
血の轍 第3話 静子
静一は、あ、と鞄から通知表を出し、静子に渡す。

静子は微笑を浮かべたまま、通知表を開くと一瞬で静一に頭に手を添える。

「ぜーんぶ5。体育だけ3。」
「すごいんね。静ちゃんはいつも。」

静子は静一の頭に添えていた手を耳に這わせていき、頬を撫でる。

「あれ? 今日はやけに大人しく触らせてくれるんね?」
頬を触ったまま静一に問いかける静子。
血の轍 第3話 静一と静子
そのままの状態で、…あのさ、と静一が切り出す。

「友達…うちに呼んでもいい?」

しげちゃん達が遊びに来ない日でだけど…、と断りを入れる静一。
静子と目を合わせない。

静子は、うん、と静一の頬から手を離す。

「いいわよ。…でも来週みんなで旅行でしょ?」

バタバタしてるし、旅行終わって落ち着いてから、と言う静子。

じっと静子を見ている静一。

静一は素直にそれを聞き入れる。

静子は、ごめんね、と謝る。

2階に上がっていく静一を呼び止める静子。

「お昼、チャーシューごはんでいい?」

うん、と答えた静一に、静ちゃん、と再び切り出す静子。
「何かすごくうれしそうね? どうしたん?」

静一をじっと見据えながら問う静子。
血の轍 第3話 静子
少しの間合わせていた静子の目から視線を外す静一。
「いや…べつに?」

それだけ言って、静一は自室に向けて階段を上がっていく。

静子は自身の顎に指を添え、静一のいなくなった階段をじっと見つめている。
血の轍 第3話 静子

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感想と考察

吹石ちゃんが、かなり積極的に静一にアプローチしているのが意外。
1話では静一の方が吹石の事を好きなんだと思っていた。

吹石ちゃんも静一に対して仲良くしているとは思っていたけど、思いのほか、吹石ちゃんは静一のことを好きなようだ。

そして当然、静一もまた吹石ちゃんのことを想っている。

戸惑いつつも、幸せな気分でいた静一の表情を読み取るかのような静子のラストの表情が、静一と吹石ちゃんの今後の障害を軽く想起させる。

静一を「カホゴ」なまでに愛している静子は、当然静一と吹石ちゃんが交際するとなったら面白くないので、邪魔していくんだろうなぁ。

自らアプローチするほど静一のことが好きな吹石ちゃんは静子に邪魔されたらすぐに諦めるのだろうか、それともかえって燃え上がるのだろうか。

まだ中学生ということもあり、おそらく前者になりそうな気もする……。

この時期は、そこまで強い気持ちなんて持てないだろう。ダメなら諦めるという方向に行くんじゃないか。

1話でプールサイドで他の男に声をかけられていた通り、吹石ちゃんはモテるから、静一とダメになって意気消沈している吹石ちゃんが他の男と付き合う展開になったら嫌だなぁ。

それを遠くからじっと見ている静一は静子に囚われたまま。

こんな鬱展開が普通にあり得るのが押見修造作品だから困る(笑)。

1話で予想した友達3人組によるイジメ展開はとりあえずなさそうでよかった。

しかし、今後、静一と静子との近親相姦が近所で話題になってしまった場合は真っ先に迫害してくるのではないか。

まだ物語の展開が全く読めない。しかし、なんか不幸になりそうな、不吉な予感がしてしまう。

静子は美しいし、吹石ちゃんはかわいいし、静一が羨ましいんだけど、タイトルから漂うどこか不穏な雰囲気の印象が強すぎるんだろうな……。

以上、血の轍第3話のネタバレ感想と考察でした。

次回、血の轍第4話に続きます。

第4話の詳細は上記リンクをクリックしてくださいね。

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