約束のネバーランド 最新第96話おかえりの感想(ネタバレ含む)と考察。無事にシェルターに辿り着いたエマとオジサン。そしてオジサンの本名が判明。

第96話 おかえり

第95話のおさらい

オリバーにとって、ルーカスは助けてくれた恩人であり、師であり、兄であり、親だった。
逃げようというルーカスに、密猟場を潰したいと願っていた幼いオリバー。
ルーカスはそれを受け入れ、戦いの日々が始まったのだった。

 

エマ以外の7人の重傷者を置いて行って欲しいと繰り返すオリバーに、ルーカスは動揺を隠せない。

 

オリバーはこの状況は、まずオジサンとレイがエマを連れて最短の道を行き、他の子供達はシェルターまでの約3週間の道のりは、ナイジェルとヴァイオレットに任せる。
重傷者の保護に割く戦力を子供の護衛に回せば十分安全に帰れる公算が成り立つと主張するオリバー。

 

オリバーと同様に負傷していたジリアンもまた、事前にみんなでその方針を決めていた、とオリバーの主張を補強する。

 

事前にそのような合意があったことを全く知らなかったルーカスは驚愕し、言葉を失う。

 

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煩悶の後、置いて行けない、と絞り出すように口にするルーカス。

 

「誰も置いて行かねぇ」
エマの傍らに座り、それまで沈黙を保っていたレイがはっきりと呟く。
「エマは助ける 全員でも帰る」

 

そうじゃないとエマが納得しない、とオジサンもレイに同意する。

 

レイは自分がナイジェル、ヴァイオレットと共にオリバーや子供達をシェルターまで護衛する役目を買って出る。

 

そしてエマはいち早くシェルターに帰還させる為に、オジサン一人ひ託すのだった。

 

自分達ケガ人は動けず、そんな中3週間もつか不明だと食い下がるオリバー。
しかしテオを始めとした子供達が自分たちも力になると力強くオリバーを説き伏せる。

 

全員で脱出する方針が決定し、手当と準備に追われる子供達。

 

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そんな中、ルーカスはナイジェルにエマのペンを渡して”最終手段”の起動を指示する。

 

ナイジェルは受け取ったペンを使い、GPの制御室で緊急破壊装置を作動。
30分のカウントダウンが始まる。

 

短時間の内に準備を完了させたレイたちは、脱出を開始する。

 

主人が斃れたことを知らない屋敷の手下の鬼達は、いつものように狩り終了の音楽を鳴らす頃合いを計る。
その頃にはGP自壊まで10分を切っていた。

 

手下の鬼を一瞬で弱点を撃ち抜くレイ。的確に子供達の脱走をサポートする。

 

村にも緊急破壊装置の警報が響いていた。

 

逃げ続けたレイたちは既にGPからある程度離れた地点となる、野良鬼の潜む森にまで到達していた。

 

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「あんたらすげぇよ…」
レイはオリバーやルーカスたちが鬼の拠点を破壊したことに賛辞を述べる。

 

「世界を変えた…その一歩だ」
その脳裏には、ハウスでのエマの言葉を思い出していた。
(変えようよ世界 これはそういう脱獄なんだ)

 

それと同時に、ハウスに残してきたフィルたちの顔を思い出す。

 

(フィル達の奪還 GFの解放 1000年前の約束 これは世界を変える脱獄)

 

(俺達も――)

 

無事に戻れよ、とエマを担いでいるオジサンがレイに声をかける。
オジサンはエマを救う為に、いち早くシェルターに向けて先行するのだった。

 

オッサンも、と返すレイ。

 

カウントダウンも終盤に向かい、GPには大量の水が流れ込み始めていた。

 

ついに2046年1月29日、ついにゴールディポンド密猟場は水底に沈むのだった。

前回第95話の詳細はこちらをクリックしてくださいね。

 

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第96話 おかえり

到着

重体のエマを救う為、シェルターまでの近道を先行するオジサン。

 

途中、野良鬼に追いかけられながらも背中に背負ったエマに必死に声をかけながら走り続ける。

 

シェルターではエマ、レイ、オジサンが出て行ってから6日目の朝を迎えていた。

 

もうゴールディポンドに着いているかどうか心配しているラニオンとトーマ。

 

そんな二人の会話を聞きながら、物思いに耽っているギルダの肩をドンが叩く。
「顔に出てんぞギルダ」
自分たちが不安な顔をしてたら小さい子供達が不安がると続ける。

ギルダは、ありがとう、と言い、気合を入れるように自らの顔を軽く。

ドンはナットを夕飯の食材採取に誘う。

 

食材が虫やトカゲだったら嫌だ、鳥がいいなぁ、と浮かない表情のナット。

 

二人がシェルターの入口に歩いていくと、電子音がしてから扉が開く。

 
 

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「エマ!」

 

エマを背負ったオジサンがシェルターに無事帰還したのだった。

 

エマが帰って来たと聞き、子供達は無邪気に入口に向かう。

 

そこで発見したのはオジサンに背負われぐったりしているエマの姿だった。

 

その光景に呆然としているドンとナット。
「エマ…?」

 

オジサンは険しい表情で激しく息をついている。
「どけ…!」

 

その異様な迫力にビクつく子供達。
エマは一体どうしたのか、そして一緒に行ったはずのレイはどうしたのか、と恐る恐るオジサンに質問を浴びせていく。

 

「後から来る…!」
オジサンはズカズカと奥の部屋にエマを運んでゆく。

 

その姿にはっとするギルダ。
急いでどこかに駆けていく。

 
 

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治療

食堂のテーブルの上にエマを降ろしたオジサン。
まだこれからエマの治療に当たらなければならない為に疲労困憊ながらも、休んでいる暇はないと引き続き頭を回転させる。
(まず輸血 それから――)

 

そこにギルダが勢いよく扉を開け放って飛び込んでくる。
「エマは!! 生きてるの!? レイは!?」
必死に問いかけるギルダの手にはシェルター自壊スイッチが握られている。
「教えて! もし二人を…弟妹を殺すつもりだったら――」

 

それを見てオジサンは出発前にギルダと交わした約束を思い出していた。
(もし何かあって途中で引き返すことになってもどちらか一方は必ず生きて帰して)

 

(どちらも生きて戻らなかったら次は私がシェルターを壊します)

 
 

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そして、自分もまた、出発前にはエマとレイのどちらかに死んでもらい、あわよくば両方死なせてシェルターに戻り、隙を見てシェルターを乗っ取ろうと画策していたのだった。

 

(あ”――――――――――――――)
声にならない声で叫ぶオジサン。
待て違うんだ、と必死にギルダを宥めようとする。
(ていうかそんな場合じゃねぇんだよ…!)

 

ギルダは既にレイは死に、エマも同じく息絶えようとしていると思いこみ、泣きそうになっている。

 

その様子にドミニクとクリスティも事態を悟ったように表情を歪める。

 

「嘘だろ…」

 
 

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「エマ…」

 

アンナが急いでエマの脈を確認する。
ギルダを見て、脈が弱いながらもまだエマが生きていることを伝える。

 

「そうだ! 早まるな 手を貸してくれ!」
オジサンはその生存報告の流れに乗る。
「ドンとドミニクってどいつだ」

 

手を上げるドンとドミニク。

 

オジサンはレイから聞いたとして、エマと同じ血液型の二人に輸血を頼む。

 

その光景にギルダは一瞬呆けていたが、すぐに弾かれたように部屋を飛び出す。
「薬! ハウスから持ってきた…!」

 

駆けてゆくギルダとアンナの背に、道具を滅菌する為の熱湯も頼むオジサン。

 

まず輸血が始まり、いよいよ本格的な救命治療が行われるのだった。

 
 

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エマに助けられた子供たち

その夜。

 

ゴールディポンドから逃げてきた大勢の子供達を伴って森を行くレイたち。

 

見張りに立っているレイにレイと同じかそれ以上の歳とみられる子供が交代を申し出る。

 

休みに行こうとするレイの耳に、あの子無事に着いたかな、と子供の呟きが聞こえる。
「俺さ あの子に助けてもらったんだ」

 

自分も、と次々とエマに助けてもらったという子供達が声を上げる。

 

その光景をレイがじっと見つめる。

 

「あの子がいなけりゃ俺達皆 今頃生きてなかったかもしれない」
子供は、エマには礼も言いたいから絶対に助かって欲しいと笑顔になる。
「あの子のためにも 俺達も必ず無事に辿り着いて全員元気な姿を見せたいよ」

 

表情を緩めるレイ。
「ああ…!」

 
 

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生還

エマが口元には呼吸器、そして腕には点滴をつけられてベッドに寝ている。

 

目をゆっくりと開けると、エマはまるでハウスにいるような錯覚に陥っていた。
エマは、これは夢なのか、それとも自分は死んでしまったのかとぼんやり考えている。
そして気付けば、エマの手をがっちり握っているレイを始め、エマのベッドをハウスのメンバーやゴールディポンドでの激戦を共にしたメンバー達やテオが取り囲んでいたのだった。

 

ある者は笑顔で、ある者はくしゃくしゃな泣き顔でエマの意識の回復を喜ぶ。

 

「あれ? シェルター? …みんな?」

 

まだどこか虚ろな表情のエマをベッドを取り囲んでいた面々が堪え切れなくなったようにベッドになだれ込む。
「エマぁ~~っ!! 気がついたぁ~~っ!!」

 

ずっと起きないから死んでしまうかと思った、と泣くマルクとジェミマ。

 
 

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名前

「全員…無事?」
エマはゴールディポンドから逃げてきたメンバーが全員無事なのかと問いかける。

 

まだ動けない人もいるが、全員生きてシェルターに辿り着いたとテオが涙を滲ませて答える。

 

「おかえりエマ」
万感の想いを込めてエマに声をかけるギルダ。

 

「ただいま」
エマは満面の笑顔で答える。

 

その輪から少し離れたところに立って笑顔を浮かべていたオジサンにエマが気付く。
「あっ オジサン」

 

「バカ! まだ寝てろ!」
悪態をつくオジサン。

 
 

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「助けてくれてありがとう」

 

「いや…その…」
オジサンはエマの顔から目を逸らし、口ごもり、言葉を探す。
「俺こそ色々……スマン」

 

子供達がオジサンの腕を引っ張り、背中を押し、エマの元に連れていく。

 

「改めまして私はエマ オジサンは?」

 

エマからの問いかけにオジサンは口元を緩める。
「俺の名はユウゴ ユウゴだ」

 

エマはニコリと笑ってユウゴを見つめる。
「ありがとう ユウゴ……さん?」

 

うん慣れないよね、とクリスティが突っ込む。

 
 

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その後、エマは自分が猟場を脱出してから4週間目にようやく意識を取り戻したことを知る。
ユウゴに背負われ一最速でシェルターに到着したエマたちから遅れる事3週間でレイ達は野良鬼以外に追われることもなく帰還することが出来た。

 

ただ、まだサンディとポーラは治療を受けて1週間経つものの、まだベッドに伏せているのだった。

 

シェルター内を松葉杖をついて移動するエマに、ギルダはまだ安静にしてなきゃと声をかける。

 

エマは4週間も寝ていたことに若干の焦りを感じていた。
そして、話したいことがある、とギルダに子供達を招集するように頼む。

 

「『望む未来を叶えなさい』」
エマは集まったメンバーを前に、ペン型端末を持って話し始める。
「ミネルヴァさんはそう言って食用児に情報を遺してくれた」

 

エマの次の言葉を待つメンバーたち。

 

「フィル達を連れ戻る 私の計画を聞いてほしい」

 
 

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感想

全員無事

一応、これは脱出時点から考えられる最高の結果になったのではないかと思う。

 

エマと共に危険な近道を先行したオジサン改めユウゴは無事にシェルターに辿り着き、エマは適切な治療を受けることで命を繋ぎとめることに成功した。

 

そしてその後を集団で行くレイやルーカスたちも誰ひとり仲間を失うことなくシェルターに着いた。

 

前回予想していたけど、困難なミッションではあったけど割とあっさり成功させた印象がある。

 

実際は大変だったんだろうけど、そこらへんを細かく描写していたら先延ばし批判の対象になりかねない。

 

だからサクッと時間を進めて、フィル達を救うという次の展開を引きに持ってきたのはさすがだと思う。

 
 

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次の展開

フィル達を救うことは分かっていたけど、早速救いにいくのか、と正直驚いた。
ノーマンとの再会はまだまだ先か。確かに現時点でラムダを次の目的地とする必然性はかなり弱い。

 

果たしてフィル達を救う計画とはどんなものなのかなー。

 

仮に、単純にハウスから逃げてきた道を戻るようなルートを使うとしたら、ハウスに向かうに連れて危険度は飛躍的に増すと思う。
多分ユウゴやルーカス、そしてオリバー達も協力してくれるのだろうけど、それでも相当困難だろう。

 

確かにエマやレイを始め、食用児たちは、鬼はただ怯えて逃げ回るだけの対象ではなく、きちんと対策して確固たる意志で戦いに臨めば斃せるという貴重な経験を得た。

 

しかしフィル達を救うということは敵の腹に飛び込んでいくという事であり、ゴールディポンドでの戦いのように迎え撃つよりは格段に難易度は増すと思う。

 
 

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ひょっとしたら普通のルートでGFに戻ろうとしているわけではないのかもしれない。

 

まずは人間の世界に行き、そこからGF農園へ向かうとかかな?

 

人間の世界から鬼の世界に通じる通路が自由に選べるという前提の作戦だ。

 

とはいえ、扉の出口は鬼が管理しているだろうし、簡単じゃないだろう。
知恵を使ってスマートに忍び込み、救い出せるのが理想だけど、またどこかで激しい戦いが起こる気がする。

 

そもそもまず人間の世界に向かう扉を見つけるのが大変じゃないのかな。

 

……案外シェルターの近くや、そもそもシェルター内にそんな施設があったりするのかも。

 

それだと結構気が遠くなりそうな感じがするけど、そもそもフィル達を救う為に敵の真っ只中に向かう事自体が無謀なんだから少しでも成功確率を上げる為に出来ること、考え付くことはやるしかない。

 
 

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オジサンの名前が判明

”ユウゴ”かぁ~。

 

日本人っぽい名前の人物が初めて登場した。

 

てっきり西洋風の名前の人物しか出て来ないのかなと思っていたから、このユウゴという名前は結構意外だった。

 

いちおう世界の設定としては鬼がいて、1000年前に約束という協定が結ばれたこと、それに付随する技術の発達など以外は現実と同じだったはずだから日本人がいても不思議ではない。

 

まだ人間の世界について明らかになっていることは少ないけど、ひょっとしたらそこにあるのは現実と同様の世界なのかもしれない。

 

以上、約束のネバーランド第96話のネタバレを含む感想と考察でした。

第97話に続きます。

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