約束のネバーランド 最新第162話玉座盗りゲームネタバレ含む感想と考察。女王の死を知ったピーターが王位の奪取を目論む。

第162話 玉座盗りゲーム

第161話 Never Be Aloneのおさらい

合流

アジトはピーターと王兵による奇襲を受けていた。

完全に虚を突かれた子供たちは、為す術なく敵の侵入を許してしまう。

「こんにちは 食用児諸君」
逃げ惑う子供たちに冷たい笑みを向けるピーター。

エマたちはアイシェのパートナーの犬の先導でアジトへの道を急いでいた。

そんなエマたちにラムダ兵を率いたヴィンセントたちが合流する。
心配でやってきたというシスロ、バーバラに、もし僕が死んでいたらと詰め寄るノーマン。

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「ボスは…『すぐ追いかける』と言った だから待っていた」
冷静に言い返すヴィンセント。

ヴィンセントから女王を斃したかどうかを問われ、ノーマンは、死んだと答える。
笑みを浮かべるヴィンセント、シスロ、バーバラ。

ヴィンセントは率いていた馬をエマたちに勧めて、アジトに急ごうと呼びかける。

そこにオリバーたちも合流する。
エマは切羽詰まった表情のオリバーを見て不吉な予感に襲われていた。

「大変だ みんな…アジトが…!」

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連れ去られた仲間

いち早くアジトの様子を確認するために道中を急いでいたジリアンとナイジェル。
アジトに到着した彼らが見たのは子供たちが消え、荒れ果てた光景。
アジトは王兵の別動隊2000体に襲われていたのだった。

仲間たちの行方を問われたナイジェルは、一人残らず王兵たちに連れ去られたのだと答える。
アジトで待ち伏せをしていた少数の鬼から得たのは、食料としての処理を受けるために最も近く、守備も固い高級農園であるGFに移送されたという情報だった。

それを聞いたノーマンは、GFはイヴェルクの管轄下であり、脱走者すべてを他の貴族たちの目から隠して女王一人に献上するには都合が良いと分析する。

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「誅伐兵のおよそ半数…」
ヴィンセントは2000体もの王兵は、王都襲撃時に城内でギーランをぶつけて何とかした数の7倍にもあたる数だと計算していた。

エマたちは戦力として利用できる鬼もおらず、わずか10数人の頭数であり、最大の戦力であるシスロ、バーバラ、ザジは万全の状態ではない。
その場にいる誰もが状況をそう把握しており、考え込んでその場から身動きがとれずにいた。

「どうすれば……」
焦るギルダ。

(いや…無理だ 今回ばかりは勝ち目がない…救えない…)
ヴィンセントは心の中で諦めようとしていた。

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出来る

「行こう GFに」
口を開いたのはエマだった。
「迷うことない みんなを助けに行こう」

どうやって? と問いかけるレイやヴィンセントたちに、アイデアはないが、今からそれを考えようと呼びかけるエマ。

アイシェはエマの発言に目を白黒させる。

でたよまたエマのそういうの、とドンは笑う。

「でも『できないどうしよう』って考えるより『できる! どうやろう』って考える方が絶対いいよ」
さも当然のことのように述べるエマ。
「大丈夫 ノーマンとレイと私 3人揃ってる みんなもいる!!」

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エマは檻の中に生まれた自分たちがこれまで世界を変えてきて、あと一歩のところまで来ているのだとみんなを鼓舞するのだった。
「できる! 大丈夫 私達なら だから信じて考えよう!」

それまで黙って聞いていたノーマンだったが、やがて楽しそうに笑い出す。
「なんかエマが言うとできるような気がしちゃうな」

確かに、とジリアン。

現に今んとこ全部叶えてきてるしな、とナイジェル。

「失敗だっていっぱいあった 後悔だって……」
レイはそう呟いてから笑う。
「でもそれを恐れてちゃ見えるもんも見えねぇよな」

仲間たちは改めて前向きにGFに連れ去られた子供たちをどう救うかを考え始める。

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これから殺すならまだ全員生きている、とヴィンセント。

ラートリー家と2000体もの王兵相手に正面から挑まなければいい、とギルダ。

GFの設計図がミネルヴァのデータにあった、とドン。

「狙うはGF到着後…」

「侵入しますか」
ザックとジリアンが続く。

「決まり!」

ノーマンは、そう決定したエマを見て笑みを浮かべる。
(ああそうか…エマはこうやってここまで来たんだね)

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(「一人じゃない」)
ノーマンはエマの言葉を思い出す。
(そうだ思い出したこの感覚)

森の中、エマたちは腰を下ろし全員で仲間を救う方法を話し合う。
エマたちは結論を出し、馬に乗ってGFに向かう。

(弱くていい だから人間は強いんだ)

エマたちの表情は仲間を救い出すという前向きな意思に燃えていた。

GFが視界に収まる距離まで近づいたエマたち。
各々の手には武器が握られている。
「泣いても笑ってもこれが最後」
エマは、行こう! と気迫を滾らせみんなを先導する。
「家族が待ってる!!」

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第161話 Never Be Aloneの振り返り感想

さらわれた

アジトは奇襲を受けていた。
子供たちはそれを完全にまともに食らってしまったようだ。

先にラートリー率いる王兵が攻めて来ているのに気付いて、アジトを後にしたのかなと思ったんだけど、やはり現実は甘くなかったということらしい。

確かに足跡の周辺に残っていた血痕とか、不吉な兆候はあったけど……。

ジリアンたちは待ち伏せていた王兵から情報を聞き出せていた。良い仕事してるのか、鬼が弱すぎるのか。
待ち伏せていた王兵の数がもっと多かったらジリアンたちもアウトだったかもしれない。

アジトの子供たちはピーター・ラートリーと王兵によってGFに連れ去られた。
GFに移送されて食肉処理されようとしているということは時間はかけられないということだ。

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動じないリーダー

しかしこの切羽詰まった絶望的な状況にも関わらず、エマは動じない。
スゲーな。理想的なリーダー像そのままだと思うわ。

エマの迷いのない態度が仲間たちにも伝播したことで、子供たちを救うという意思決定及び行動を速やかに行うことが出来たわけだ。

自分がエマや仲間たちの立場なら、ただ無意味に嘆いているばかりで時間を消費しているだろう……。
GFに確かに移送されたなら、移送先であるGFにすぐさま救出に向かうべきなんだけど、王兵2000という敵の圧倒的勢力を確認している以上、エマ以外のメンバーの様に普通は決断を容易に下せない。

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でもエマは一切悩むことなくGFから仲間たちを救出することを決めた。方法があるわけではないが、まずは子供たちを救いに向かうことを決めてしまった。
確かに仲間たちの生存はエマたちがこれまで頑張ってきた理由でもあるわけだし、救いに行かない手はない。エマ以外のメンバーは、必死で救う方法を考えていた。
だがそれは、その方法が浮かばないことは、出来ないという結論を導き出してしまいかねない。

エマたちは生きるか死ぬかの話だけど、現実における仕事はもちろん、遊びなんかでも同じだよなー。
出来ないことを悩むんじゃなく、まずで出来ると決めて、その上でどうやるかを考える……。
自分の人生を振り返ると、そういう場面に立つと、ついつい出来ないことを考えてしまっていたように思う。
それで挙句の果てに動かないとか……。実にもったいないことだ。

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現実の仕事や遊びと違ってエマたちは生きる意味である家族を連れ去られたわけで、比べるのはナンセンスか。
だからもし自分をエマたちの状況に置いて考えるなら、家族が何者かに連れ去られてしまい、警察の到着を待てないくらい事態が逼迫している状況と考えるべきだろう。
考えさせられる。

しかしGF農園が最終戦の舞台とか気が利いてる。
スタート地点に戻ったわけだ。

仲間たちを助けにいくわけではなくても、GFには必ず行く予定だった。

果たしてエマたちはどうやって囚われた仲間を救出しようというのか?

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どんな方法で救う?

エマがまず仲間を救うと方針を決めて、GFに向かったのは良い。

でも方法は必要だ。真正面からぶつかろうにも2000体の鬼VS数10人の食用児では戦力差があり過ぎる。
頭を使わないと助けることは出来ない。

事前に色々と策を練って、周到な準備をする時間はない。

つまりエマたちはGFに向かう間に仲間たちを救い出すための方法を考えたことになるわけだけど、それは果たして何なのか。

ラストのページのエマたちは救いに行く気満々だったけど、一体どうするんだろう。

主力のバーバラ、シスロ、ザジは傷ついており、本来の力を出すことはできない。

ラムダ兵がいるとはいえ、2000体の鬼の前では小さな戦力に過ぎない。

それに加えて、GFは厳重な管理体制で警備されているのだという。

正直この状況では絶望しかないんだけど……。

果たしてエマたちの救出作戦はどんな内容なのか。

前回第161話の詳細はこちらをクリックしてくださいね。

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第162話 玉座盗りゲーム

新たな統治者候補

城下町の混乱は徐々に収束し始めていた。

王都を後にしたソンジュとムジカは都の端にある寺院に向かっていた。
その道中、ソンジュはムジカにその理由を説明していた。

かつて民の心の支えとして機能していた寺院は、”約束”が結ばれて以降、王政府の介入により信仰が歪んだことで力を失っていた。
しかし民の間には今も寺院への敬意が残っていた。
なかでも大僧正と四賢者は自らの身を犠牲に民に尽くす姿勢が立派だったとソンジュ。

大僧正は鬼が人間を狩って食べられなくなるという”約束”が締結された直後、民に対して、自らの命を守るために食用児を食べること、つまり教義を破ることを許した。

しかし民に教義を破らせるその贖罪として、自らは教義を遵守し食用児を一切口にすることなく民のために祈り続けていた。
民は、そのおかげで養殖された人肉を食べられると感謝していたのだった。

寺院に到着したソンジュは早速ある部屋に向かう。

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その部屋でソンジュとムジカを迎えたのは鎮座する五体の鬼だった
鬼は手を合わせて祈った状態で身動き一つしない。

ムジカは五体の鬼たち一切生きている気配を感じなかった。

「彼らが大僧正様と四賢者」

ソンジュの言葉に、まだ生きているのね? と返すムジカ。

ソンジュはそれを肯定し、方法は不明だが肉体を極限状態にして代謝や細胞分裂を停止させた仮死状態になっているだと説明する

「誰にでもできることじゃない…」
五体の鬼の迫力に気圧されるムジカ。

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「そして彼らは今も民のために祈り続けている」
ソンジュは五体の鬼の内、中央に鎮座している大僧正をじっと見つめる。
その脳裏には幼少期に大僧正に教えを請う日々が思い出されていた。

ムジカはソンジュの言う”アテ”がなんなのか、ようやく見当がつきはじめていた。

「大僧正様と四賢者を俺達の邪血で復活させる そして大僧正様を王にする」
ソンジュは既に1000年もの期間が経過し、もはや復活させられるかは不明であるものの、鬼の社会の混乱を鎮め民を導けるのは大僧正様たちだけと言い切る。

「だったら急ぎましょう」
ムジカは早速ナイフを取り出す。
「城下や五摂家領に女王達の死が知れ渡る前に」

「エマ達とも約束したもの」

「これ以上誰も死なせない 暴動も戦争も起こさせない 私達で――」

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ピーターの野心

梟が女王の死体を見つめている。

アジトからGFに向かっていたピーターは報告を受けていた。
その内容は、女王が死に、さらに五摂家も家族ごと殺されてたことについてだった。
最初は儀祭を狙った賊徒の反乱かと思ったが、城下で邪血の二人を確認したのに加えて城から出てくる人間の子供も確認していると報告は続く。

「食用児だ」
ピーターは確信した様子で呟く。
ピーターはアジトを襲った際に捕えた子供たちの中にエマたちがおらず、子供たちからは彼女たちは死んだと子供たちから説明を受けていたことを思い出す。
それが嘘だったと気付き怒りに任せて通信端末を強く握りしめるのだった。

食用児が女王を殺せるはずがないと動揺するピーターの部下たち。

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「狼狽えるな」
ピーターは、却って好都合だ、と口元を歪ませる。
「この機を存分に利用してやろうじゃないか」

「今から言う者達へ急ぎ伝えよ!」
女王・五摂家の弔い合戦として、玉座。政権を奪取するという方針を部下たちに示すピーター。
「今後この世界は我らの統轄下で調停するのだ」

ピーターはエマたちが自分たちの行き先がGFであることを知っている以上、もう彼女たちを捜索する必要はないと全ての捜索部隊を引き上げさせるよう部下に指示を出す。
「奴らは必ず仲間を助けに来る 絶対に見捨てはしない」

「来い食用児ども 永遠の子供達よ」

「ネバーランドは終わらせない」

「片をつけよう GFで」

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GFの番人

GFでは、ピーターたちの部隊よりも先に到着した鬼たちがアジトの子供たちを囲んでいた。

「GF…」

「まさかこんな形で戻って来るなんて…」

縛られて抵抗できない状態の子供たちは、互いに身を寄せ合うのだった。

GFに到着したピーターを出迎えるように、鉄格子の扉が上に開いていく。

そして中から鬼を引き連れて現れた人物にピーターは声をかける。
「出迎えご苦労 お久ぶりです」

ピーターを出迎えに鬼と共にやってきたのは、不敵な笑みを浮かべたイザベラママだった。

「グランマイザベラ」
ピーターが呟く。

「ママ…」
ピーターたちに連れてこられた子供たちは彼女を目の当たりにして顔面蒼白になっていた。

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第162話 玉座盗りゲームの感想

新たなる統治者候補

大僧正と四賢者か……。

確かにソンジュの言う通り、民から敬意を集めているのであれば混乱を収められる可能性は高い。

教義を固守することで民が苦しむことを考えて、教義を破ることを許し、さらに自分達はその代わりに教義を守り、祈り続ける。

これは民の敬意を集めるわ。

しかしソンジュが言っていた通り、1000年もの間仮死状態を保ってきた大僧正たちが果たして邪血の力とはいえ復活できるのか? そして復活に成功しても、統治を引き受けるのだろうか。

ソンジュとムジカの血を飲めば人間を食わなくても済むようになるはずだし、大僧正たちが統治を引き受ければとりあえず鬼の社会は何とかなるのではないだろうか。

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野心に燃えるピーター

しかしピーターが空位になった女王の後釜に座ろうとするとは……。

実際はピーターではなく、ピーターの操り人形になる鬼に王位につかせるのかな?
果たして民がその支配を受け入れるかは疑問だ。

しかしピーターからすれば、反乱が起こっても何の問題もないのだろう。

女王に頭を下げ続ける人生に終止符を打てるチャンスとして、死に物狂いで政権を盗りに行くはずだ。

大僧正を王にしようとしているソンジュとムジカと、王座を奪取を目論むピーターが衝突する時が来るのか?

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そしてGFでは子供たちがイザベラママと再会……。
ラスボス前の中ボスって感じ。エマたちを逃がしたという因縁があるからエマたちVSイザベラは正直燃える。

ピーターにグランマと呼ばれたのは、イザベラがピーターのお祖母さんだからではない。
おそらく彼女が農園の管理者の中で上位にいることの表れではないか。

重要とが高い施設GFの管理者には優秀な人材をあてるのが自然だ。

警備体制が厳しくなっているGFに攻め入ろうとしているエマたちにとっては、イザベラはさらに手強い相手となるだろう。
この万全の迎撃態勢にあるGFから、果たしてエマたちは誰の犠牲も出すことなく無事にさらわれた子供たちを救い出せるのか?

前回、エマたちが練っていたのがどんな作戦なのか気になる……。

次回が楽しみだ。

以上、約束のネバーランド第162話のネタバレを含む感想と考察でした。

第163話に続きます。

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