九龍ジェネリックロマンス 第6話
第5話
第6話 感想
工藤さんの記憶の中の人
鯨井さんと工藤さんの仲がもどかしい。
互いに好意はあるっぽい。
少なくとも鯨井さんが工藤さんを好きなのは確かだし、工藤さんも鯨井さんを嫌ってはいないし、何なら意識し始めていると思う。
でもそんな二人の間に度々楔を打ち込むのは、工藤さんの言う『同じことを言ってた人』の存在だ。
工藤さんはどうしても、鯨井さんがスイカ食べてからタバコを吸うという、その組み合わせを見るとその人のことを連想してしまうようだ。
いわば、鯨井さんの好きなスイカ+タバコの組み合わせが、工藤さんの意識を鯨井さんに集中させない原因になっている状態といえる。
まぁ、仮に工藤さんの前でスイカとタバコをやらなくても、工藤さんの心の中にはその人がい続けているということなんだろうけど……。
きっと忘れ難い人なんだろう。
これって、鯨井さんからしたら、どうしようもないことなんだよなぁ。
思い出の中にいる人……ましてやそれがすでにお亡くなりになっている人だったりすれば、ますますどうしようもない。
鯨井さんと工藤さんの仲がかなり良いだけに、工藤さんが折に触れて思い出す『同じことを言っていた人』の存在はやはり気になる。
鯨井さんが気になっているのと同じく、読者だって気になるわけだ。
よく考えれば、これまで工藤さんが言及している『同じことを言ってた人』が女性という前提で書いてきたけど、ひょっとしたら男性という可能性もあるのかな?
別に工藤さんが男性を恋愛対象としているかもしれないという話ではなく、単にその人のことを尊敬していて、思い出しているだけだったりするかもしれない。
工藤さんがその人のことを話している時、特に恋愛感情を感じさせるような表情をしているようには見えない。
案外、工藤さんからしたら別に恋愛感情を交えて話していたわけではないかも?
だとすれば鯨井さんからすれば朗報だ。
鯨井さんも大人の女性だし、仮に工藤さんに忘れられない女性がいたとしても取り乱すこともないようなんだけど、実はそんな人はいなかったことが分かり、テンションを上げた鯨井さんが見たい。
騒音部屋の主
騒音部屋の正体はジェネテラちゃんぬいぐるみ製造のために稼働し続けていたミシンの音だった。
前々回くらいから引っ張ってきたんだから、おそらくこの騒音の主は今後も出てくるのではないかと思われる。今回は名前が分からなかったけど、次回かその次くらいにはわかるかも?
つまり小黒ちゃんと同じパターンかな。
大量のぬいぐるみは中々のインパクトだった。かわいいぬいぐるみだと思うけど、大量にあるとちょっと怖いな。
扉が開くと同時に溢れ出てくるというのは、部屋の中はよほどたくさんのぬいぐるみが詰まっているということ。どんだけ作ってるんだよ(笑)。
今週中に100個って……。1日10個以上ミシン使って縫うとか大変過ぎるだろ。それに見合った報酬があるならまだいいんだけど……。
今回工藤さん、鯨井さん、小黒ちゃんが訪問したことで騒音は収まるのだろうか。
部屋の主からしたら仕事なわけで、止めろと言われても困ってしまう。
やはり今回で何か解決したわけではないし、まだこの人の出番はあると思う。
果たしてぬいぐるみ作ってる人は次回以降出てくるのか?
鯨井さんと工藤さんの関係は進展するのか?
楽しみ~。
以上、九龍ジェネリックロマンス第6話のネタバレを含む感想と考察でした。
第7話に続きます。