約束のネバーランド 最新第157話the world is mineネタバレ含む感想と考察。圧倒的な力に酔う女王。

第157話 the world is mine

第156話 終わりにしましょうのおさらい

復活した女王の強さ

女王であった得体の知れない物体の裂け目から、顔のない女王らしき生物が歩いてくる。

エマたちは女王の異様に驚愕していた。

顔がないことに戸惑うノーマン。

エマは女王の姿から、以前、寺院で見たのっぺらぼうを想起していた。

レイは女王の変化が、まるで虫が羽化するようだと感じていた。
そして、そもそも復活したのが女王なのかを疑う。

女王は目の前に最高級GF第3飼育場の特上3匹――エマ、レイ、ノーマンが揃っていることを喜んでいた。

今回の王都や部下、そして自分への攻撃も赦す。
ラムダの食用児、GFの脱走者もみんな自分の手に戻る。

女王の余裕の態度から発する底知れない迫力をエマたちは感じていた。

 

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「皆 妾が食らうのだ」
一瞬でザジを背後から抱き締める女王。

ザジは手元の大型ナイフで女王の脳天から胴体にかけて真っ二つにするが、女王の肉体は即座に再生を始める。

トン

一瞬で元通りに戻った女王はザジの首に軽く手刀を当てる。

派手に吹っ飛んで壁に激突するザジ。

ノーマンは完全に気を失ったザジに駆け寄り、その容態を診る。

一瞬の間を置いて、笑いだす女王。
その顔のあらゆる部位に口が生じ、そこから笑い声が漏れる。

銃を構えたエマとレイに女王が語り掛ける。
「撃つか? 63194 81194」

自分達の行動を補足され、エマもレイも銃を構えたまま動けずにいた。

 

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恐怖に身動きがとれない

ノーマンは思考を回転させていた。
ザジが一撃でやられてしまったこと、ギーランたちをぶつけて消耗させた体力が完全に回復したことは絶望的だが、何より問題なのは頭部を割られても平然としており、なおかつ頭部には脳も何もなかったことだと考えていた。
(顔がない目がない核もない? だとしたら一体どうしたら――)

しかしレイは女王が自分たちを一人一人把握している以上、きちんと見えており、目も核もないとは限らないと感じていた。

エマは女王の核が動く、あるいは他の鬼とは別の位置にあるのかもしれないと銃を構えたまま思考を巡らせる。

エマが思い出したのは圧倒的な力を誇ったレウウィス大公との戦いだった。
(銃なんて多分撃っても効かない でも!)

(何かヒントを得る意味じゃ充分だ!!)
銃を撃とうとするレイ。

 

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ザワッ

女王の周囲が歪む。

エマとレイは女王への恐怖で身動きがとれなくなっていた。

銃を構えたまま硬直しているエマに女王が近づいていく。
「よい子じゃ」
まるでエマを愛でるように、目を合わせるように、彼女の顔に自らの顔を寄せる女王。

(動け動け動け)
レイもまたエマと同様、女王に銃を向けたまま動けない。

「エマ!! レイ!!」
ノーマンが叫ぶ。

突如、女王の左側面に無数の槍が刺さる。
エマの近くから吹っ飛ばされる女王。

 

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救援

槍の飛んできた方向を見るエマたち。

部屋の上部、壁が破壊され、青空が覗いているところにいたのは、ソンジュとムジカだった。

「待たせたな」

顔をほころばせるエマとレイ。

エマはその手にソンジュから持たされていたスイッチを握り、何度も押していた。
ソンジュとムジカは信号に呼ばれてやってきたのだった。

床に降り立つソンジュとムジカ。

ムジカはエマとレイの無事を確認すると、城下に撒かれた毒に関してはもう民衆たちでも対処できるようにしてきたと二人に報告する。

 

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女王の反撃を警戒するソンジュはエマたちに背を向けたまま、ドンとギルダには抜け道を教えたので王都からじきに出られると告げる。

エマからの信号を受け取っていたソンジュは、ドンとギルダからエマたちの元に行くようにと懇願されていた。

「ありがとう…!!」
安堵した表情を浮かべるエマ。

ノーマンは突然のソンジュとムジカの登場に驚愕していた。

そんなノーマンにムジカは微笑んでお辞儀をする。

女王はソンジュに向き合ったまま、自分の身体を貫いている槍を無造作に抜いていた。

 

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(あの姿…)
ソンジュが呟く。
「遂に内実ともに化物に成り果てたか」
そして女王の様子から、和平も交渉も見込めないとエマとレイに告げる。

黙って何かを考えていたムジカが口を開く。
「五摂家は全員死んだのね」

ムジカは、交渉による解決ならイヴェルク公、プポ卿がその相手として妥当だと考えていたが、それが間に合わなかったのだと理解していた。

「誰かと思えば…ソンジュ」
女王はソンジュに、食用児の肩入れをするとはどういう風の吹き回しだと続ける。
「まぁよい 邪血の始末と脱走者の奪還 今日一日で片がつく 吉日だ」

 

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ああ、とソンジュ。
「俺達もあんたとケリをつけに来た」
ソンジュの隣にはムジカも立ち、女王と向き合っていた。

(700年 もう充分逃げ回った)
ムジカが女王に呼びかける。
「終わりにしましょう」
ムジカの脳裏に過去の因縁が過る。

「女王 あんたは今日ここで俺が殺す」
女王に向かって槍を構えるソンジュ。

女王の口元に笑みが生じる。
「殺す? お前が? 私を?」
両手の爪を構える。
「げに愚かな弟よ」

 

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第156話 終わりにしましょうの振り返り感想

復活した女王強い

やはり復活したのっぺらぼう状態の女王は強かった……!

これまでの登場人物の中で別次元の強さ。

食用児側で随一の戦闘力を誇るザジも一撃でのされてしまった。

これはまともに戦ったらまず間違いなく女王には勝てないということだ。

エマとレイも必死に女王を倒す方法を、思考をフル回転させて考えていた。
しかし普通の鬼ならザジの最初の一撃で死んでいるにも関わらず、即座に再生して平然としている女王にお手上げ状態。

迫る女王に恐怖して体が硬直してしまう始末……。

 

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そもそも普通の鬼でさえ相対していたら恐怖で動けなくなっても不思議ではないんだから、さらにわけがわからなくなった生物である女王に恐怖したエマを一体誰が責められるだろう。

このまま為す術なく全滅か、と思ったその時、ナイスタイミングでソンジュ登場。
そういえば危なくなったら呼ぶようにとソンジュにボタンを持たされてたっけ。

しかしソンジュの槍、一体何本あるんだろう?
どこに隠し持ってたんだ。投げすぎ(笑)。

心強い味方……というか、むしろ前回からソンジュ以外に女王を相手できるのはザジくらいだと思っていたから、そのザジが戦線離脱している今、ソンジュに全てが託されたといっても過言ではない。

いよいよその戦闘能力がフルで発揮される時が来たのか。

 

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女王VSソンジュ

そしてソンジュについて、新たな事実が判明した。

ソンジュは女王の弟……。

ムジカと一緒にいたこと、優れた戦闘力、何よりその雰囲気など、初登場時からソンジュには確実に何か特別な背景があるなと思っていたから、正直そこまでの驚きはなかったかな。

女王が姉である時点で強い因縁がある。

それに加えて、恐らくソンジュは女王に反発してムジカと一緒に放浪していたのだろう。

そのあたりの過去は次回以降で明かされるはずだ。楽しみ。

ソンジュが女王を見た際の反応からわかるように、この状態の女王は得体が知れないようだ。

 

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内実ともに化物になり果てた。

女王はその内面が化物じみていたし、元々その強さも鬼の中では群を抜いていた。

そして復活を遂げたことで、強さは底が知れなくなったわけだ。

頭部のあらゆるところに口が生じているが、以前の女王には無数の目があったような……。それは特に現状の女王に関係ないのか。女王が元から特別な個体であるということは何となくそういったデザイン自体の雰囲気から感じてはいたが……。

ザジに頭部を割られても何のダメージも与えられなかったことから、本来鬼にあった弱点が女王には存在するのかどうか怪しくなってきた。

 

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エマとレイは必死に思考を巡らせて、ひょっとしたら弱点が体内を移動するのかもしれないと言っていたが……。

いや、そもそもこの女王に弱点なんか存在するのか?

ソンジュの攻撃方法は槍だけっぽいし、近接攻撃では女王は破れない気がする……。

ソンジュには何か策があるのだろうか? 

……案外、対女王の最も強力な攻撃は、ムジカによるものだったりするのかもしれない。
それは邪血の力を万能視し過ぎか。

 

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ソンジュとムジカ

ソンジュとムジカは、ドン、ギルダたちと城下を救える算段をつけてきたようだ。

これであとは、女王を攻略するだけとなった。

しかしそれが大変だ。ムジカは交渉による解決を図るならイヴェルク公かプポ卿だと考えていたようだ。

その考えは、何となく理解できる。彼らは数話しか登場していないが五摂家で特に話が通じそうなのはその二体だと思う。

ムジカには少なくとも彼らに関する知識があった。

 

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まだ確定ではないが、おそらく面識もあったのではないか。

700年もの間、王・五摂家から逃げていたというムジカは、おそらくその邪血の力を狙われたのだろう。

そしてソンジュがムジカを連れて逃げた?

なぜソンジュがムジカと共に逃げたのか……。う~ん。やっぱ好き合っていたのか?

ソンジュとムジカの関係性は、守る者と守られる者という印象だったが、実はもっと深いものだったのかもしれない。

果たしてソンジュとムジカの合流で、女王との戦いに光明が見出せるのか?

前回第156話の詳細はこちらをクリックしてくださいね。

 

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第157話 the world is mine

師の教え

自らの槍で仕留めた人間を幼年期のソンジュは見下ろしていた。

「お見事」
ソンジュの傍らに立つ師は、獲物に差すためのヴィダを用意する。
「初めての狩りとは思えませぬ」

「まだ生きている」
ソンジュは地面に倒れている人間が、逃げるような動きを見せていることに気付く。

それが命であり、命を狩るということだと教え諭す師。
「全て命 我々は皆 生きとし生けるもの全て神がつくりし尊き命 命を狩り合い命を繋いでいる」

ソンジュは師からヴィダを受け取る。

師は、狩りは”借り”である、全て命は借り物なので、それらに敬意を払い、おごらず分け合うようにとソンジュに教える。
「これは我らの守るべき道理」

死体にさしたヴィダが花開いていく。
その前で祈りを捧げるソンジュ。

師は、この教えこそが自分達が永久に繁栄するための道理であり、王になれなくても、王を守っていくために王の子はそれを決して忘れてはならないと続ける。

 

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二つ目

ソンジュは槍を構えて、女王と相対していた。

彼らの会話から、ソンジュが女王の弟であると知り驚くエマたち。

女王はソンジュを、王の子に生れながら古き信仰に囚われ王家の意に背いて、邪血であるムジカを連れて逃げた裏切り者と評する。

それに対し、私欲のために守るべき道理に背き、”約束”ですべてを歪めた上で、邪血の力を独占・抹消しようとした裏切者は女王たちだ、とソンジュは言い返す。

ソンジュの反論に対し女王は、既にお前には期待も関心もないと言い放つのみ。

ムジカは、女王の意識がソンジュに向いている内にザジを連れて下がるようにとエマたちに指示するが、ノーマンはザジをまだ動かすことができないと返すのだった。

レイに女王について問われたムジカは、彼女には核が二つあるのだと答える。
「一つ目の核を潰した今 二つ目の核で復活したのよ」

詳細は不明だが、初代王より王家に代々受け継がれる秘密の遺伝であり、王族にはごく稀に核を二つ持つ子供が生まれてくるのだとムジカは続ける。

その内容にノーマンは絶句していた。

ソンジュはどうなのか、とエマに問われたムジカは、彼にはその形質はないと首を横に振る。
そして、先王の子で二つの核を持つのはレグラヴァリマだけだと結論するのだった。

 

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他者の能力

ソンジュは、相対している女王から、嫌な気配を感じていた。

ソンジュには、復活後の女王が、まるで桁が違う別の生物のように感じられていた。
第二の核の力か、という疑念を、そんなことは聞いたことない、とすぐに打ち消して、一つ目の核は破壊済みなので、潰すべきはあと一つだと気を取り直す。

ソンジュは、自分の先制攻撃時の女王の動き方で、第二の核は腹部にあるのではないかと見当をつけていた。

体内で核の移動ができることも考えられるが、その前に斬る、と決心し、ソンジュは女王に飛びかかる。

女王は爪でソンジュを迎え撃とうとするが、ソンジュの動きについていけない女王は攻撃できずにいた。

その隙に女王の胴体を横に薙ぎ払うソンジュ。
女王は見事に上半身と下半身に分割される。

 

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「!!?」

しかし上半身と下半身は粘性の高い液体で繋がっていた。
ソンジュの槍も、その液体に絡みつかれて動かせない。

ノーマンは、粘性のある液体がギーラン配下の持っていた形質である「粘着」だとすぐに気づく。

女王はニッと笑うと、ソンジュに爪で攻撃を仕掛ける。

ソンジュは粘性のある液体に捕まったままの槍を手放して、ギリギリで女王の爪をかわすと女王とすかさず距離をとる。
武器を失ってしまい、ソンジュは舌打ちをする。

「案ずるな 返す」
女王が投げた槍はソンジュの左腕を容易く切断する。

 

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強烈な私欲

女王は自身の核が腹部にあることを認める。
その上で、それが何だ、とソンジュたちに言い放つ。
何者であっても、それを知ったところで何もできないし、させないと女王。
「げに爽快!! これぞ力!! 圧倒的力だ!!」

女王は両手を高々と掲げ、楽しそうに叫ぶ。
「ソンジュお前にはわかるまい 思わず笑みがこぼれる全能感」
そして、自分はただ蘇っただけではなく、五体の感覚が力と鋭さを増した状態で、さらに食った者の記憶・力のすべてを自分のものとして引き出せるように生まれ変わったのだと叫ぶ。

「これが選ばれし者の感知する世界 世界は全て妾の物なのだ」

エマたちは女王を見つめていることしかできなかった。

「全ての命は妾が糧 臣下も民も反逆者も家畜も親兄弟も全て!!」

「妾は誰より食うて誰より強い!!」

 

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(まだだまだ足りぬ まだ食える 足りぬ足りぬ足りぬ)
エマたちの方を向く女王。徐々に前傾姿勢になっていく。
(邪血 GF)

女王の口元には巨大な牙が生じていた。

「下がれムジカ!!」
ソンジュは失った左腕を再生させつつ、ムジカを守ろうと駆け寄っていく。

女王はソンジュに先んじてムジカに爪を突き立てようとしていた。
だがその直前でピタリと動きを止める。

女王はムジカに、自分を見つめる表情や、自分の攻撃から背を向けて逃げようとしない行動の意味を問い質す。

「可哀想に」
女王を憐れむムジカ。
「あなたはなぜそんなにもひもじく飢えているの?」
 

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第157話 the world is mineの感想

私欲が肥大化した女王

ソンジュが師から学んだように、レグラヴァリマもまた今回の話の冒頭の教えを受けていたはずなのに……。

今回、冒頭の部分が自分にはちょっとわかりにくかった。

冒頭でソンジュを教え導いている師はレグラヴァリマ?
自分は、師は別人だと思ったんだけど……。

並び立つ先王とレグラヴァリマに対し、幼いソンジュが師の拘束を解くよう必死に訴えかけているんじゃないの?
つまりレグラヴァリマとソンジュの師は別人じゃないのか……?

自分の解釈が間違っているのかな……。何か自信がない。

それはおそらく次回以降ではっきりとわかるだろうからとりあえずはいいや。

次回は、なぜ女王が現在のような私欲の権化となってしまったかの根本がわかるんじゃないか。

ムジカ頑張れ。……いや、まさか食われたりしないよな……。

 

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女王の本気は?

女王の体力にも態度にもまだ余裕がある。

ソンジュがすぐに打ち消した考えだが、これは二つ目の核の力なのか。

鬼に関して熟知しているはずのソンジュやムジカでさえ、二つ目の核についてはわずかな知識があるだけ。

むしろ女王自身もその力の底が分かっていないようだ。

王家の血族にごく稀に生まれてくる二つの核。まさにボスという感じの設定だと思う。

ムジカは、詳細は知らないと言ったけど、この秘密の遺伝の謎は今後明かされるのか?
物語に絡んでくるのだろうか。

まだ理性を失うほどの100%の本気を見せていないからこそ、ムジカの態度に攻撃を止められたのだと思う。

そのまま食べれば、邪血の力を完全に我が物にした女王はさらに完璧になるんじゃないのかな……。

今回ムジカに対する攻撃を一時停止したのは、いつでも仕留められるという余裕からだと思う。
ただ、ムジカから向けられている表情の意味を知りたいだけか。

エマたちはもはや蚊帳の外という感じだけど、ぜひ隙を見て女王の核を銃で撃ち抜いてみせる展開を期待。

以上、約束のネバーランド第157話のネタバレを含む感想と考察でした。

第158話に続きます

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