第118話 対面
目次
第117話 檻への侵入2のおさらい
薬探し
薬品庫に入ったエマとアンナ。
ぎっしりと薬品が置かれた棚がいくつも並んでいる光景に、エマは果たして目的の薬品を探し出せるのかと不安を抱いていた。
薬品を探すアンナ。エマに棚の上の薬をとるようにと指を差す。
エマは棚によじ登りながら、アンナに他の必要な薬を探すよう指示する。
(急がなきゃ…!)
アンナは、レイとハヤトが鬼たちの注意を引き付けている内にエマと二人でクリスティに必要な薬を探し出すという強い決意で薬品庫を駆けまわる。
鬼を引きつける
レイに向かって無数の鬼が迫る。
レイは銃で鬼の顔面やその付近を的確に狙う。
プロテクターで守られているとはいえ、弾を弱点である目付近に受けて怯む鬼たち。
鬼たちの足が止まっている内にレイは彼らを引き離していく。
そんなレイの名を遠くから呼ぶ声がする。
ハヤトが廊下の向こうからレイの元に駆けつける。
レイはハヤトと並走しながら、彼の登場に驚いていた。
来た理由をレイに問われ、ハヤトは、レイが建物の中の道も知らずに飛び出したからだと答える。
エマとアンナを守れ、と一喝するレイに、ハヤトは胸を痛めながらも言い返す。
「いや……だからこそです」
ハヤトはエマとアンナを守る為に自分たちは一秒でも長く逃げ回る必要があると主張する。
そんなハヤトに感心しながらも、レイはハヤトが震えていると指摘する。
怖いんですよ、と震えるハヤト。
(なのに来たってか)
すまん助かる! とレイはハヤトに素直な気持ちを伝えると背後に迫っていた鬼の目に銃弾を撃ち込み再びハヤトと並走する。
「お前はいい奴だ 誰一人死なず無事に戻ろう」
逃げ道は任せた、と言われハヤトは頷く。
「引きつけるだけ引きつけて離脱するぞ!!」
ハヤトはそのレイの指示に、はい、と返事をする。
ふと廊下の横の窓から外を見るレイ。
え、と声を出して立ち止まる。
ザジ
エマとアンナは必要な薬を全て持ち出し、廊下を走っていた。
「レイ達なら大丈夫だよ」
レイたちのことを案じていたアンナに、エマが声をかける。
「レイはハヤトを守るしレイ自身守る相手がいた方が死なないから」
確かに、とアンナ。
エマとアンナはパイプを抱き、下へと滑り降りていく。
来た時に登ってきた横穴を下り、下水道に出る。
エマはこのペースであれば日没までに戻れると感じていた。
ハシゴを登り、地上に続く出口、マンホールの蓋を開ける。
しかし、マンホールの前では4体の鬼が待ち構えていた。
鬼に発見されたエマは急いでマンホールの蓋を閉めるとすぐ下で待機していたアンナに向かって叫ぶ。
「アンナ下がって!! 逃げて!! 鬼が外に――」
鬼はマンホールを強引に開けると、エマの胴体を鷲掴みにして外に引きずり出す。
アンナが思わずエマと叫んだことで、鬼はアンナの存在にも気付く。
鬼たちはエマの首元の数字に気づくと、涎を垂らしながら大口を嬉しそうに開く。
その様子を呆然と見つめるエマ。
「最高級肉(グレイス=フィールド)だァ――ッ!!!」
狂喜する鬼たち。
アンナは何もすることができず、ただその光景を見つめながら涙を流していた。
鬼たちの間で自分が食うんだ、と争いが起こる。
エマはそのスキに鬼の手から逃れようと試みるが、その強固な指はエマをガッチリとホールドしており、どうしてもほどけない。
アンナは泣きながら拳銃を取り出す。
しかしとても撃てるような戦意はなかった。
「いただき 」
エマを口に放り込む鬼。
しかし次の瞬間、顔に袋を被った謎の人物が両手の持った刀で鬼を一瞬のうちに4体中3体の頭を斬りつけて殺害する。
残った1体は逃げようとするが、即座にその後頭部に刀が振り下ろされる。
かろうじて生き残ったエマは、両手で刀を構えている謎の人物を見上げていた。
謎の人物は自分のことをじっと見つめているエマに顔を近づけて、観察するような視線を向ける。
「あうあー…」
一瞬の後、エマに刀を突き刺そうとする。
待った、と3回繰り返しエマと謎の人物の間に割って入ったのはハヤトだった。
「仲間仲間! この人は仲間 恩人なんだ!!」
うー、と唸ってエマへの攻撃を止める謎の人物。
「エマ!!」
レイとアンナが同時に叫び、エマに駆け寄る。
アンナは怖かった、無事でよかった、と泣いてエマを抱き締める。
この人に鬼から助けてもらった、とエマ。
レイは驚いた様子で、この人物がミネルヴァやハヤトの仲間なのかと問う。
ハヤトはこの謎の人物を戻りの遅い自分とジンを捜しにきたミネルヴァの腹心のザジと紹介する。
メチャクチャ強いが何を考えてるかわからず、ミネルヴァの言うことしか聞かない狂犬なのだといい、エマたちに気をつけるよう言い含める。
ザジは、あうあー、と呻きながらちょうちょを目で追っている。
エマの脳裏では、先ほどの鬼4体を一瞬で仕留めたザジが一体何者なのかという疑問が渦巻いていた。
鬼が来るからと急いで帰ることを促すレイ。
薬を手に入れたから、とそれに同意するアンナ。
ハヤトは、はい!、と元気よく同意するとザジに遠慮がちに、来るんだよ、と声をかける。
「あうあうあー…」
ザジはハヤトの言葉に反応せず、ぼうっと立っている。
第117話 檻への侵入2の振り返り感想
頑張った
さすがアンナだ。
大量の薬の中から可能な限り素早く必要としているものをピックアップできた。
集団の中で最も医療の知識に長けているポジションを築いたことで、今後は今まで以上に出番が増えるだろう。
これまでもシェルター居残り組の中では会話の中で割と目立っていたと思うけど、今回のことで出世したといってよい。
GF組ではドン、ギルダに次ぐ主力メンバーだな。
今後も活躍を期待したい。
あと、エマが言っていた「レイは誰かと一緒の方が死なない」というのは間違いないと思う。
一人だと諦めがよくなって死に急ぐタイプだわ。これは勇気があるという表現を完全に通り越して悪癖と呼べるだろう。
だからこそ、エマとアンナではなく、レイの元へと駆けつけたハヤトの選択は正しかった。
彼はまだ出たてのキャラだがいい仕事をしている。
GF組を始めとした高級農園出身ではないようなので、その能力は比較的読者に近いから、読者の共感を得られるキャラかもしれない。
彼は自分をザコと自称している。それだけに、レイと一緒に逃げてる時も震えながらだった。
しかしたとえ怖くても、それを押し殺し、すべきと思った行動を起こせているのは真に勇気がある証拠でもある。
勇気があるというのは怖がらないことではなく、恐怖に負けることなく前進できるというとだ。
そういう意味でとてもいいキャラが出てきたなーと思っている。
でも、なんかどっかで死にそうな気もしてる……。いやそれに論理的な根拠は全くないんだけど……。
今のところ仲間で名前有りのキャラで死んだのはユウゴとルーカスくらい?
でも、そろそろそんなご都合ととも呼べる要素をぶっ飛ばす展開があってもおかしくないと思ってるんだよなー。
つまり名前有りのキャラが一気に何人も死んでしまうような衝撃的な展開が……。
物語のメタ的な見方で冷める人もいるだろう。すみません。
これはあくまで何の裏付けもなく、ふと思っただけのロクでもない予想に過ぎないからぜひ外れて欲しい。
むしろ初期からのメンバーが誰も死なないというのは逆に新しいともいえるかもしれない。
なのでその方向でエマたちを死なない程度に苦しめていってほしい(笑)。
なんでこの状況で死なないの? と思ってしまうような展開であっても、強引でもいいから、そこに納得感があればいい。
いよいよミネルヴァとの邂逅は近い?
窮地に陥ったエマを間一髪で助けたのはミネルヴァの腹心ザジだった。
まぁそもそもこんなところでエマが喰われるわけないし、こういう展開もベタといえばベタなんだけど、少し前の対アンドリュー戦を思えば、やっぱこういうのがいいよ。
あれはショッキングだったからなぁ……。
たとえ自分たちに対して明確に殺意を持っている相手であっても、攻撃を躊躇うような本当に優しい子供たちを容赦なく踏み殺すとかマジであり得ん……。
まだ精神的ダメージがあるわ……。アンドリューのグロイ顔とか全然問題じゃない。
でもあの展開は、個人的には精神的にクるものがあった。
だから、それだけ彼らに感情移入して読んでるんだなぁと自覚できたのも確かだ。
連載漫画をリアルタイムで楽しめているのは幸せなことだと思う。
どうやらザジの救援によりエマたちは誰も死なずにこの量産農園を脱出できそうだし、彼の護衛によりミネルヴァの元へ無事に到着できる確率も飛躍的に上がったといえるだろう。
むしろ、次の話ではいきなりアジトに着いていてもおかしくない。
いよいよ、エマたちがGF農園で脱走計画を練っていた頃からずっと目標にしてきたミネルヴァとの邂逅がすぐそこまで近づいている。
この出会いはエマたちに、そして物語に何をもたらすのだろうか。
七つの壁を目指し、GF農園を解放して、食用児全てを解放するというエマたちの方針はミネルヴァのそれとは決して相克するものではない。
でもエマたちが自由を制限される展開もあり得ると思う。
七つの壁を目指したいエマたちに、鬼の首領に会うことは不要であり、農園潰しを優先すべきと作戦参加を強いることはないのかな?
ミネルヴァは理性的な人物だし、これまでエマたちが受け取ってきたミネルヴァからのメッセージからも何をどうしろ、という上から目線のものはなかった。
むしろエマたち食用児に向けた録音で、自分たちで未来を選択しろ、と呼びかけていた。
ミネルヴァは食用児を助け、その人生を支援していくのが本懐だと考えるのが自然か。
多くの食用児を匿うようになった今、生活するためには現実的に定期的に農園から略奪しなければいけなくなって、そうも言ってられなくなった? という線も考えてみた。
でもすぐに、エマたちがシェルターで行っていたように、食用児たちも野菜を作ればいいんだよなーと気づく。
だからミネルヴァとエマたちの利害が一致せず、最悪、袂を分かつといった展開がくる可能性はかなり低い。
とりあえずミネルヴァのアジトへの滞在は家無しであるエマたちにとってはメリットしかない。
それにミネルヴァたちにとってはエマたちの生活を何とかしなくてはならず、その分だけ負担が増えるとしても、やはり農園を攻める上での戦力が増えるので、やはりデメリットよりもメリットの方が上回るんじゃないかと思う。
だから近々であまり胸糞悪い展開はこない。
そう信じて118話を待つことにする。
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第118話 対面
治療
エマたちは無事にクリスティの元に薬を届けていた。
ここまでエマたちに同行してきたザジの異様を子供たちは興味深そうに遠巻きに眺めている。
ハヤトは、ザジが暴走した時のために子供たちを守るように両手を広げて立っていた。
ザジは子供たちに、まるで辞儀をするように頭を下げる。
ザジの首元にはトラの小さいぬいぐるみがついている。
(トラさんかわいい)
それを見て一人和むジェミマ。
ハヤトはザジの思わぬ行動を目にして固まっていた。
量産農園から持ち帰った薬はザックとサンディによって点滴でクリスに投与されていた。
心配そうにクリスの容態を訊ねるエマに、サンディは、大丈夫、と笑顔で答える。
薬が効いたことで、まだ油断はできないが脈も呼吸も落ち着いたと聞き、エマもようやくほっとした様子を見せる。
「よかった よかったクリス…!」
ギルダは笑顔で、仕事を果たしたアンナを労っていた。
そして鬼に食われかけたエマにきちんと休むよう促す。
巨大な木
翌日。
エマたちは日が昇ると同時に目的地を目指すべく出発していた。
そうして歩き続けて2日後、エマたちの目の前には巨大な木の森が広がっていた。
子供たちは口々に、これが木なのかと驚いている。
今まで見たどの森よりもでかい、とドン。
オリバーは冷静に、この先にアジトが? とジンに訊ねていた。
その質問に、あと少しと答えるジン。
レイは銃を構えて周囲を警戒していた。
そして、地面にある鬼の足跡を見つめる。
ここは鬼の街からは遠いが、この森にも野良鬼がいる、と推測するレイ。
それにもかかわらずこんな場所に何百人もの食用児が暮らすアジトがあるのかとレイは疑問を抱いていた。
ハヤトが、先に行ってミネルヴァたちに知らせる、と屈伸運動を始める。
そしてエマたちを無事にお連れして、とジンとザジに言いうやいなや、ハヤトは突如猛烈なスピートで走り始める。
あっという間に遠くに消えていくハヤトの俊足に、エマたちは呆然としていた。
(何だ今のは いや…そういえばあいつあの時も――)
レイは一人、エマたちとは違う感想を抱いていた。
量産農園でのハヤトの動きを思い出しながら推測する。
(あいつ… いや こいつら――)
ジンがアジトに到着したことを知らせる。
アジト
エマはジンに示された木の根元の穴を覗き込む。
すると、その内部は巨大な空洞になっていた。
そこには天高くまでずらっと街が広がっている。
その想像しなかった光景に、何これ!! とラニオンとトーマがおおはしゃぎする。
アジトです、と当たり前のように答えるジン。
ジリアンは、いやそれはわかるけど、とジンにつっこむ。
ジンは詳しくは知らないが、と前置きしつつ、昔、鬼の一族が隠れ住んでいた集落の廃墟であり、街に住む鬼たちは知らないのでここに近づかないのだと説明する。
クリスティとドミニクはジンの案内で医務室に通される。
待っていたのは側近の坊主頭の男だった。
アンナは医務室にずらっと並んでいる豊富な薬品に目を見張っていた。
そしてジンは続けて、皆さんはこちらへ、と階段の上にエマたちを誘導していく。
エマたちは長い階段を登っていく。
その道中、この街に住む食用児たちが活き活きと生活している光景が広がっている。
それを見て感心するエマ。
(本当に町だ 何でもある それにどの子もみんな笑顔だ)
エマたちの行く手を塞ぐように、この街の住人である食用児が集まっていく。
食用児たちは皆、笑顔を浮かべて、差し入れを用意している。
明らかにエマたちを歓迎していた。
彼ら、彼女らから子供たちはお茶やお菓子を振舞われる。
「………」
レイはお茶を手渡す少年の手の甲にある、食用児であることを示すマークを見つめていた。
「ボスがリーダーにお会いしたいと」
ハヤトがエマに呼びかける。
オリバーは自分の方を振り返るエマに、笑顔で頷いて見せる。
エマもまた頷き返し、ハヤト、ザジと共に先へ進んでいく。
”ミネルヴァ”の正体
ミネルヴァの元へと向かう道中、エマの胸にはこれまでの出来事が甦っていた。
ここまでこれたのはミネルヴァがいたからだ、とエマはペン型端末を握りしめ、感慨に浸る。
部屋の前に着いたハヤトは早速ドアをノックする。
入れ、という指示があり、ハヤトがドアを開くとミネルヴァはハヤトに、下がっていい、と告げる。
ミネルヴァの部屋に、エマとミネルヴァの二人だけになる。
「長かった よくやく会えたね」
エマに語り掛けるミネルヴァ。
その顔は逆行に包まれている。
しかしエマはその”顔”に気づき呆然とする。
(この人が… 嘘…どうして?)
エマの目からみるみるうちに涙が溢れ、流れ落ちる。
「ノーマン…」
そこにいたのはエマの前に笑顔で立つノーマンだった。
第118話 対面の感想
意外過ぎる
正直ここでノーマンが出てくるとは全く思わなかった。
多分、ネット上ではこれを予想してた人はいたんだろうな。
世の中にはそういう韓がいい人っているからなぁ。
うん。きちんと2年の月日が経っているのを感じる。
というかむしろ、エマたちよりも遥かに年上に見える。
これもリーダーとして責任者として食用児たちの生活を守り続けているからこそ生まれる風格なのか。
おそらく側近の4人はノーマンよりも年上だろう。
あのクセの強そうな4人をきちんと束ねているのは相当の実力者だと認められているからだと思う。
それにプラスして一定のカリスマ性がないとあの面子を制御するのは無理だろう。
おそらくGF農園にいたころよりもエマやレイと力の差が開いていそう。
多分、あの頃もノーマンはエマやレイよりも少し先を歩いていた印象があった。
エマやレイも修羅場を潜って、この2年を生き延びてきたけど、ノーマンに比べると子供っぽく見えてしまう。
ノーマンがかなり成長したってことだと思う。
あれ? 元々ノーマンの方がエマたちより年上なんだっけ? 基本的なところだし、読み返さないといけないな……。
ノーマンはこの2年の間にあの研究所(ラムダ?)のようなところから脱出したということらしい。
一体そこからどうやって食用児解放運動を指揮できるまでに成長したんだろう。
気になってしょうがない。
もし脱獄するにしても、どうやってあそこを突破したのだろう。
あの施設はそこらの量産農園なんか目じゃないくらいに厳重な施設のように見えたけど……。
これは勘に過ぎないけど、本物のミネルヴァ、つまりジェイムズ=ラードリーに救われた可能性があると思う。
その過程でジェイムズは深手を負い前線を離れたか、もしくは亡くなってしまい、その後釜としてノーマンを選んだとか?
4人の側近も元々はジェイムズの部下だったのかもしれない。
ミネルヴァが各地の農園を解放し始めたのは半年くらい前からだ。
つまりその頃からノーマンがミネルヴァを名乗り、活動を開始したということなのか。
しかしもしジェイムズが大木の中の廃墟を食用児の楽園にした張本人だとしたら、その死、もしくは戦線離脱が食用児たちに相当な影響を与えたことになる。
恐慌状態だった子供たちを、新しくリーダーを継いだノーマンが鎮めたならこれは相当なカリスマ性だ。
まぁ妄想に過ぎないんだけど。
でもノーマンがミネルヴァの力を借りることなく、自力で脱獄したとしても、どこかでミネルヴァに会ってそうな感じがするんだよなぁ。
それで、彼の意思を継いだ、とかじゃないかな?
しかしなー……、ほんと、まさかここで再登場するとは驚きだ。
ノーマンの生存が読者に明らかになったのはエマが猟場で貴族たちと戦う直前だったっけ?
それ以来ノーマンの描写がなかったんだよなー。ノーマンのことはどうなったんだろうと時々考えてはいたけど、でも正直2年の月日が経ったという時点で忘れてた。
ノーマンの登場で、アダムがノーマンの番号を知っていた理由も明かされるのかなぁ。
あれ、気になってしょうがなかったんだよなー。
人体強化か?
あの施設は人体実験のためにあるように見えた。
ひょっとしたらハヤトやジン、あと側近の4人も、あの施設に収容されていたとか?
ハヤトのあの俊足は異常だったし、レイは特にそれを感じていたっぽかった。
あの俊足は人体実験の成果なのかもしれない。
ちなみにザジは戦闘能力と引き換えに知能を失い、顔も崩れてしまったとか? だから紙袋で隠しているのかな。
ノーマンが施設内で彼らと繋がりを持ち、さらに彼が中心になって脱獄計画を考える。
そして仲間を指揮し、協力して脱走を成功させる。
それ以来、外で協力して生きるようになり、この半年でいよいよ当初考えていた通り、各地の農園を潰すようになったとか?
ノーマンはあの施設で奇麗な部屋で生活していた。
もちろんテストを強要させられており、息の詰まる生活だっただろう。
あれはノーマンのGF農園でのテスト結果から、その頭脳をいずれ施設において実験する側として活かすためだったのか?
エマがノーマンと無事に再会できてよかった。
でも今後心配なのは二人の方向性が違うのではないかということだ。
ノーマンは農園の解放と食用児の生活なのに対し、エマは鬼の首領に会い、約束の結び直しを目指しつつGF農園のフィルたちの解放を目指す。
エマたちは全食用児の解放を目指しているけど、優先順位が一番高いのはフィルたちを救うことだろう。
ノーマンもフィルたちが大切に思っているだろうけど、もしかしたらリーダーとして街の食用児のことを第一に考えた行動をとるのかもしれない。
ノーマンは楽園のリーダーだ。
だからエマたちの冒険に同行することはできないんじゃないか。
そして逆にエマたちに自分たちの活動の手伝いを強要するようになったりはしないか?
果たして、ここからノーマンとエマたちは協力関係を築いていけるのか。
レイや他の子供たちとも感動の再会になるんじゃないかと思ったけど、でもエマだけ呼び寄せたのが気になる。
普通ならノーマンが待ちきれずにエマたちに駆け寄っていってもいいくらいの喜びだと思うんだけど……。
なんかノーマンが冷静すぎる気がする。
まぁあくまで個人的に気になるってだけだけど……。
次の号で色々と分かることが多そうだ。
見逃せない。
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