九龍ジェネリックロマンス 第8話
第7話
第8話 感想
失われた記憶
工藤さんが想っていた相手とは、鯨井さん本人!?
大きな謎が出てきた。そして物語の雰囲気が一気に変わった。
恋愛モノから一転、ミステリーだ。
鯨井さんの記憶がない?
でも工藤さんはそれを鯨井さんに告げていない。
婚約するほどの仲なら必死に鯨井さんの記憶を取り戻そうとするはずなのに……。
ひょっとしたら、もうその努力を終えたあとで、彼女の近くで記憶が戻るのを待ち続けていたということなのか?
でも工藤さんが必死に鯨井さんの記憶を取り戻そうと色々と試みていたのであれば、その行動を鯨井さんが不審に感じたりしなかったのだろうか。
その記憶も忘れている?
今回の話でも前日のことを覚えているから毎日記憶がリセットされるということはないし、1話からも記憶が消えているわけではない。
そもそも鯨井さんは1話から工藤さんのことが既に好きだったけど、好きになったきっかけは覚えているのだろうか。
もし覚えていないなら、婚約中の感覚みたいなのが鯨井さんの中に残っていて、気持ちだけ甦ってきているとか?
いや、そもそも鯨井さんはいつ記憶を失ったのか?
失った記憶とは工藤さんと婚約したことだけ?
謎だらけだ。
相手を間違えていなかった?
前回、工藤さんは寝ぼけて鯨井さんとキスをした。
それは、決して相手を間違えていたわけではなかったのか……。
女性の方から離れていったから工藤さんはその人のことを諦めきれず、想いを残している感じか? とか、実は工藤さんが好きだった女性はすでに他界している可能性もあるかも? などと前回の感想で書いたが、それはある意味合ってたのかな。
記憶を失った状態の鯨井さんは、工藤さんが婚約した頃の鯨井さんとは違う。それはある意味自分の婚約していた女性が他界しているの同じと言えるかもしれない。
でも本人だから諦めきれず、今も鯨井さんの近くにいて、本人が記憶を取り戻す瞬間を待ちわびている?
SFだし、もっと色々な可能性を考えると、クローンの可能性もあるかもなー。
工藤さんと婚約を交わしたオリジナルの鯨井さんは既に亡くなっている。
しかし諦めきれない工藤さんにクローン技術を試す機会があり、鯨井さんの毛髪から彼女を再生した。
遺伝情報が同じだから、スイカとタバコの組み合わせが好きであることをはじめとして、表情や仕草などはオリジナルと変わらない。しかし、ともに過ごした記憶は決して戻らない……、とか?
第3話を読み直すと、店主は鯨井さんと初対面じゃないんだよなー。
サービスだと言って鯨井さんの好きなスイカをピンポイントで出しているし、帰り際に「また来てくださいね」と言ってる。
不吉な予感
どれだけ探しても辿り着けなかった、工藤さんと一緒に行った喫茶店。
それが簡単に見つかったというのは何とも意味ありげだ。
店主から、鯨井さんと工藤さんの婚約祝いの写真だと言われたのをきっかけに鯨井さんの見ている景色に一気に変化が生じる。
大きく割れた窓ガラス。荒れ果てた店内。
窓ガラスは多分、水槽?
二重になっていて、その間に水を満たして金魚を飼っているというのかな。
喫茶店に限らず、あまり店に行った経験がないから、現実にもそういうディスプレイがあるのか知らないけどお洒落で良い仕掛けだと思う。
新鮮な海鮮料理を出す店では大きな水槽があったりするけど、それを窓に仕込んたようなもの?
割れた水槽。当然金魚はいない。
どうも不吉な感じがする。
鯨井さんは今、自分の存在を危機に陥れるような真相に迫りつつあるということではないか。
これから彼女はどうなっていくのだろう。
以上、九龍ジェネリックロマンス第8話のネタバレを含む感想と考察でした。
第9話に続きます。
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