九龍ジェネリックロマンス 第27話
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九龍ジェネリックロマンス 第27話 感想
やはり工藤さんがかつて愛した鯨井令子は、今の鯨井さんとははっきり違うな……。
見た目が同じなのに、表情はもちろん雰囲気からしてまるで別人だ。
何というか、余裕を感じるんだよね。大人の魅力、妖艶さがハンパじゃない。
今の鯨井さんもキレイなんだけど、話していないとちょっと近づきがたい感じかもしれない。
でもいざ物事に相対すると、一生懸命な感じが魅力かな。
少なくとも、余裕はあまり感じられない(笑)。
うーん。こうしてまとめると、やはり両者は全く魅力が異なる。十分に別人と判断できるレベルだ。
鯨井さん、鯨井B、各々の魅力は確実にある。ただそれだけに。工藤さんからすれば、かつて愛した人が同じ姿形で、でも別人のように存在している現実は、正直きついと思う。何より、自分と過ごした記憶もないわけだし……。
さらに完全に別人とまで言い切れないのがまた辛い。鯨井さんのふとした言動から、かつての彼女を彷彿とさせる、残り香のようなものも感じているんだろうな。だから余計に苦しい。
いい加減鯨井さんを受け入れてやってよ、と思っていたけど、工藤さんが鯨井さんと一定の距離を保とうとしても無理ないのかもしれない……。
今回グエンがさらっとクローン技術について言及していたけど、鯨井さんはただのクローンではなかったようだ。
クローンでは、ほくろまでは再現しないのだという。
一体これはどういうこと?
鯨井さんは、現行のクローン技術よりさらに上位の技術の産物なのかな……。
それとも、そもそもクローンであるという認識が間違っているのか?
実は、記憶を消された本人とか?
そして未だに謎なのは、工藤さんが鯨井さんに基本的には普通に同僚として接していること。
第1話の時点で既に鯨井さんは鯨井Bではなかったわけだけど、工藤さんは普通に接していた。
鯨井さんが以前の鯨井さんではないと理解しながらも、仕事の先輩として振舞っている。
かつて鯨井さんは工藤さんの上司だったわけで、それはおかしいと思うんだけど……
今の工藤さんは「かつて自分の先輩として働いていたはずの鯨井さん」の上司として業務を自然にこなしている。
きっと、頭の良い人なら現在出ている情報だけで筋の通った仮説が打ち立てられるんだろうな……。
考えること(妄想)を楽しみながら、次回を待ちたい。
以上、九龍ジェネリックロマンス第27話のネタバレを含む感想と考察でした。
第28話に続きます。
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