響 小説家になる方法 最新第106話原稿ネタバレ含む感想と考察。琴子に借りを返すべく乗り込んだのは一ツ橋テレビ。

第106話 原稿

第105話のおさらい

小論社。

響の小説の締め切りを迎えたのにまだ完成原稿が手元にないので、花井と坪井が言い争いをしている。

そんな言い争いの最中、海老原がファックスに送られてきた大量の紙をまとめて二人に差し出す。

海水浴場近くのコンビニで響は小論社に向けて小説の完成原稿をファックスしていた。

コピー機を占有していた響に、若いカップルが使わせてほしいと近づいてくる。

しかしその要求を完全に無視する響の態度が、女性には気に食わななかった。
女性は響を強引にコピー機の前からどかそうとする。

 

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それに対して響は振り向きざまに女性に蹴りを食らわす。

女性の彼氏からも絡まれ、反撃する涼太郎。

コンビニ店員が通報する中、読み終わったら電話して、と響は花井に電話で伝えている。

そんなマイペースな響に、逃げるぞ、と涼太郎が声をかける。

海岸で遊んでいる文芸部部員たちの元に戻る響と涼太郎。

花代子が響を遊びに誘っていると、先ほどコンビニでひと悶着あった男女カップルとその仲間が現れる。

売られたケンカを買おうとする好戦的な響を止めたのは、文芸部の合宿に同行していたタカヤだった。

 

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タカヤの容姿にビビるも、数で勝るため若者たちは強気の姿勢を崩さず、威嚇を止めない。

しかしタカヤは響の頭を強引に彼らに向けて下げさせて、さらに買ってきたばかりの食事を彼らに渡して事態の解決を図ろうとする。

それで一旦は荒れかけた場が収まるが、地元の若者の内の一人が反発を続ける。

タカヤに胸倉を掴まれて、意気消沈する若者。

 

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その後、文芸部部員たちは思い思いに海水浴を楽むのだった。

夜、花火を楽しんでいる最中に、花代子が次期部長を咲希に任命する。

(そっか、あと半年もしたら、響さんいなくなるのか。)
感慨にふける咲希。

響は携帯電話で花井と話していた。

花井は響の新作小説を読んだ感想を報告する。

「そう、よかった。なに? 泣いてるの?」

翌日も思い思いに過ごし、さらに翌日、文系部部員たちは電車に揺られて帰路についていた。

部員たちが寝ている中、一人起きて乗り換えのために一旦電車を降りる響。

そして花井に電話で、ヤボ用済ませたらふみの所にも行くからそれまでに調べてほしいことがあると伝える。

何しに、と花井に問われ、響が答える。
「やられた分やり返しに。」

前回、第105話の詳細は以下をクリックしてくださいね。

 

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第106話 原稿

借りを返す

響は津久井に電話をかけていた。

響から、先月のアイドルの現在の居場所を聞かれた津久井は、ちょうどウチの局で収録をしているので、来るなら受付で自分を呼び出すようにと答える。

一ツ橋テレビに向かう響。

スタジオでは収録が始まっていた。
檸檬畑の大勢のメンバーの中、琴子は積極的にトークに参加したり、ボケてみたりして爪痕を残そうとしている。

琴子は檸檬畑の一員として番組に出たところでアイドルマニアにしか届かないし、卒業すれば何の肩書きも残らないと冷静に自分の置かれた立ち位置を確認していた。
(ソロで何ができるか。なんでもいい。私個人の肩書きが必要なんだ。)

順調に収録が続く中、突然スタジオに響が現れる。

撮影中にも関わらずひな壇に座っている檸檬畑のアイドルたちに近づいていく響。

 

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困惑するMCや撮影スタッフたち。

響を止めようとするスタッフを津久井が手で制する。
「いいから。」

響はひな壇の最前列に座っている琴子の前に来ていた。

「アンタ…なんでここに……?」
驚く琴子。しかしこれをチャンスと考えた琴子は何事もないように立ち上がり響に親し気に近づいていく。
「えー 響ちゃんなんでなんでー?」

知り合いか? と問いかけるMC。
もう片方のMCは響を見て、どこかで見た顔だな、と呟いている。

すかさず、『お伽の庭』の響だと笑顔で紹介する琴子。
その笑顔の裏では、素性をバラせばここでは何もできないという計算が働いていた。
(後はこいつをどう丸め込むか)

 

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響の右ストレートが琴子の顔に炸裂する。

唖然とするスタジオ。

事を終えた響は、倒れた琴子を一瞥すらせず無言でスタジオを立ち去っていく。

「お前…!」
響に駆け寄ろうとするスタッフ。

「いいから。」
しかし津久井が先ほどと同様、有無を言わせぬ態度でスタッフを止める。

いきなり響に殴られたショックに、しばし呆然とする琴子。
しかしすぐに怒りに表情を歪めて視線を上げる。

その先には津久井が立っていた。

津久井は響との公園のやり取りをビデオに収めていると前置きし、警察沙汰にするなりなんなり好きなようにして、この場を収めたらいいと言って立ち去っていく。

 

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津久井の忠告

「原稿は完成したのか?」
津久井はスタジオを立ち去った響に追いついていた。

響は津久井の質問を無視し、あのアイドルを私にけしかけて何がしたいのかと津久井に問う。

津久井は自分が行かせたわけではなく、そもそも今、響に何かするつもりはないと答える。
しかし続けて、来年から響が海外に行くにあたり、その間に響の特番を勝手に組めるという考えを披露する。

「原稿のことどこで聞いたか知らないけど完成した。」

響が相変わらずで安心したと笑顔の津久井。
「クリエイターが丸くなったら終わりだ。」

ゲート前で津久井は、『お伽の庭』コミカライズの件をどうするつもりなのかと問う。

響はそれに対し、イマイチわからないが、ケンカを売られたということはわかるので買ってくる、と答える。

 

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鏑木紫は本物だ、と津久井。
コミカライズは作品としても、商品としても損をすることはない話だと続ける。

それは私に関係ない、と一顧だにしない響の態度に、津久井は笑みを浮かべていた。
そしてプロデューサーではなく個人的に言わせてもらうと前置きして響に忠告する。
「あのオバサンは強いぞ。」

「それも私に関係ない。」

去っていく響を見送る津久井。
その後ろからビデオカメラを構えた七瀬が現れ、響の後を追うと宣言する。
「安心して下さい! 今回こそ絶対にバレない様にしますから!」

「いいよバレても どうせあの女はお前のことは眼中にない。」

七瀬は去っていく津久井を恨めしそうな目で睨みつける。

 

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封筒

小論社。

椅子に座り文庫本を読んでいる響の元に花井が姿を現す。

花井は響をひしと抱きしめたまま、新作『青の城』がどれだけ面白かったかを伝える。

「お願いしてたことはわかった?」

それは鏑木紫の住所のことだった。

花井に話を促された海老原は、自分が以前コミックの営業をしていた時に、鏑木紫の自宅に行ったことがあると説明する。

「もう一つの方は?」

響からの質問に、タイミング良く社内にあるようだ、と海老原。

花井は海老原に、さすがに自分が行けないので、”それ”の場所を問う響を連れていってあげて欲しいと依頼する。

 

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いいんですか? と確認する海老原に、これは私が責任をとれる話だと花井。
「もちろんあなたは手を出さなくてもいい。案内だけして。」

海老原の案内で響がやってきたのは週刊スキップコミック編集部だった。

隠れながらじゃなくても大丈夫なのか? と言う響に、それではむしろ目立つので普通にしていてくれ、と海老原。

海老原は、編集部は印刷所の人間や作家など人の出入りが激しいので誰がいようと基本的には誰も気にしないし、編集はそのプライドの高さから若い女の子がいても無視するのだと説明する。

二人がやってきたのは鏑木紫の担当編集幾田の机の前だった。

さすがに私は手を出せない、という海老原をよそに響は幾田の机を漁り始める。

海老原の指摘で開けた引き出しの中から響が封筒を発見すると、海老原は響に急いでここを出るように促すのだった。

 

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花井の元まで戻ってきた二人。

「でもよく編集部にあったわね。」

そしてさらに花井から、漫画はすぐに入稿しないのかと問われ、普通はする、と海老原。
「ただ連載の立ち上げ時は数話分描き溜めがあるんで。」

週刊誌なので、印刷している号より2週、3週も先の原稿を入稿されても印刷所が困るという海老原の説明に花井は納得する。

「今が8月6日。新連載が9月2週号ですから、たぶん再来週には入稿するつもりだったと思います。」

響が幾田の机の引き出しから持ち出した封筒は『お伽の庭』漫画原稿だった。

原稿を見つめる響に、丁重に取り扱うようにと釘を刺す海老原。
「ていうか、何に使うつもりですか……?」

しかし響はその質問に答えない。
「じゃあ、行ってくる。」

 

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感想

どう収束する?

見事な不意打ち。

琴子は、まさか収録中に堂々と乗り込んできた響にいきなり殴られるとは思わないわな。

とはいえ、当初はこの響の乱入をチャンスだと捉えていたあたり逞しいなぁと思った。
多分、マジで芸能人はこのくらいの意識じゃないと抜きんでることは難しいんだろうな……。

もし響がいきなり殴らずに、琴子との会話に乗っていたら、琴子は一体どうするつもりだったのだろう。

この状態になった響が相手の関係ない話に耳を傾けることはないので、考えても無駄なんだけど……。

琴子はこれで終了かな。津久井が公園でのやり取りをビデオに収めていたことを言わなければ琴子の反撃もあったのだろうか。
やはりあのビデオだと一方的に琴子が絡んで最後は背中を蹴って立ち去っているわけだから、琴子は自分が明らかに不利になると分かっていたのだろう。

とりあえずスッキリ。

 

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そして、続いて借りを返す対象は鏑木紫に移るわけだ。

津久井が忠告していたように、鏑木紫に『お伽の庭』コミカライズを任せるのは悪手ではないだろう。

この津久井の忠告はこの先の展開の布石になってるのかも。
『お伽の庭』コミカライズにまつわるいざこざは最終的には響が原作提供を了承する形で収束していく気がする。

仮にそうなっていくとしたら、一体どういう過程を経るのか。

やはりそこに響VS鏑木という天才同士のぶつかり合いは避けられないだろう。

次回でバトルかな?

果たしてどう決着をつけるのか。楽しみだ。

以上、響 小説家になる方法第106話のネタバレを含む感想と考察でした。

第107話に続きます。

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