第57話 新しい朝
第56話のおさらい
零はパピコに別れを切り出す。
動揺し、別れるのは嫌だと繰り返すパピコに零はパピコの足をひっぱりたくないと別れを切り出した理由を告げる。
足を引っぱってない、と泣きながら否定するパピコ。
零は泣くのを堪えながら、パピコの生き甲斐を奪いたくないと続ける。
生き甲斐は零だと言って、なんでと問いかけるパピコ。
「お芝居楽しいって…最近お芝居一生の仕事にしたいって言ってたでしょ?」
パピコは、零がいないと意味はないと言って、事務所をやめると言い始め、今から電話をして事務所や芸能界をやめると宣言する。
「またすぐ電話するから 切るね…」
「2年!! 2年……2年……したら…」
零は、高校在学中に映画でぴあフィルムフェスティバルに映画出品し、映画監督になってパピコを主演女優に選んで迎えに行くと続ける。
「待っててくれないかな……絶対……迎えに……行くから…」
パピコと零は激しく泣く。
その後、いくらか落ち着きを取り戻したパピコは零の願いを聞き入れる。
電話を切ったあと、パピコは一人自室で激しく泣いていた。
泣きつかれたパピコは、バスルームの浴槽に服を着たまま、座った姿勢で頭にシャワーの水を受け続ける。
テレビのリポーターはアメリカがホノルルで、サタンに対して核を投下したと伝えている。
しかし、キノコ雲から全く無傷のサタンの姿が現れる。
「ああ!! こんな!! こんな絶望感がありますでしょうか!?」
第57話 新しい朝
零はいつものように登校しているその道中で、誰かがパピコについて噂しているその内容に耳を澄ませていた。
パピコはあまり芸能界に詳しくない人にとっては、もはや引退しているのではないかというくらいに露出が激減していた。
以前行われた記者会見では目が死んでおり、元気がなかったが、活動再開は近いと噂が聞こえて来る。
授業中、零の目から自然と涙が溢れていく。
零は中島と一緒に映画作りに没頭していた。学校の外で、車を気にしながらハンディカムで撮影を続ける。
食事中、母に映画の進捗状況を聞かれた零は、まだ四分の一程度の進み具合だと答える。
母は特に脈絡なく、ちほさんは芸能界をやめたのかと問いかける。
もうすぐ活動再開だって、と答える零。
パピコはグラビアの撮影の真っ最中だった。
撮影が一段落した後、マネージャーに芝居が上手くなりたいからドラマのチョイ役でもいいから役者の仕事を入れてくれと頼むパピコ。
マネージャーは、もうオファーはたくさん来ていると答える。
仕事が終わり、自宅のマンションに帰るタクシーの中で、パピコは涙を流していた。
零は泣きながら、自転車で街中をスピードを出して乗っていた。
スマホで零の写真画像を見ながら自宅に辿り着くパピコ。
自室のドアが開いている事に気付く。
パピコは零が来ているのかと思いながら部屋の奥に入っていく。
テレビやベッドがある部屋には、桃ノ木少佐を含めた四人の未来から来たヒーローたちが待ち構えていた。
巨大化しようとしたパピコに対し、桃ノ木少佐が、待て、と手のひらを向ける。
「?」
パピコは桃ノ木少佐たちを警戒している。
感想
零とパピコは互いに寂しさを押し殺しつつも、新しい道を進み始めた。
零はパピコに宣言した通り、映画監督になるべく手探りで前進しているし、パピコも芝居が上手くなることを第一に仕事をこなしている。
二人とも良い感じで新しいスタートを切ったと思ったら、パピコの元に日常の終わりを告げるかのような、常軌を逸した集団が現れた。
新しい朝って、なんとなくガンツを感じるな……。パピコが直面しているのは、まさに展開としてはガンツのそれに近い。
桃ノ木少佐たちは、ようするにパピコを戦いに誘うために現れたのだろう。
しかし、ついに出会ってしまったか……。長かったな……。多分10話以上この時を待ったと思う。
今回、本当にめちゃくちゃ先が気になるところで終わったなぁ……。
桃ノ木少佐たちはようやくパピコを見つけた。ラーメンやそばの食べ歩きばかりしていてわけではなかったようだ(笑)。
彼女たちがパピコの部屋に来たのは、アメリカから太平洋を東進している、つまり日本に侵攻しつつある強力なサタンを撃退しなければならない時が近づいているためでもあるだろう。
彼女たちがパピコ捜索に集中できていなかったのは、日本に差し迫った危機がなかったからか。
しかし前述の通り、強力な敵が日本に上陸しつつある。
おそらく桃ノ木少佐たちは、パピコを自分たちの部隊に加えるつもりだろう。
次号、どんなやり取りが行われるか楽しみた。
そして、パピコたちは日本を、核の直撃を受けても全くの無傷という化物から防衛することが出来るのか。
以上、ギガント第57話のネタバレを含む感想と考察でした。
第58話に続きます。
あわせて読みたい記事。
コメントを残す