GIGANT ギガント(奥浩哉の漫画)最新第18話パピコの感想(ネタバレを含む)と考察。零を破壊神から護る為、東京の街を巨大な女性が疾走する!

第18話 パピコ

第17話のおさらい

六本木で破壊神の被害から逃れようと横山田一家は駅の地下構内にやってきた。

 

先に来ていた四人家族と相対するが、怪物の足音や破壊音が響く中、お互いの家族の表情には不安の色が浮かんでいる。

 

ここは!! 大丈夫ですよね!! という相手の言葉に、ここなら瓦礫もガラスもふってこない、と根拠を述べる。

 

零の父も、母親もスマホにかかってきた電話をとり、やりとりをしている、

 

間もなく零の元にも着信が来る。

 

画面にはパピコを示す、”ちほさん”という表示。

 

 

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零が電話に出るとパピコは開口一番、やっと繋がった、と声を上げる。

 

大丈夫? と言うパピコに零は、まだわかんないですけど、とたどたどしく答える。
「いま…地下道に…家族で…避難してて…」

 

会話していると今度は地響きが大きくなり、構内が激しく振動する。

 

やっぱりここもだめだ!! と四人家族の父親が叫び、零たちとは逆の方向へと歩き始める。

 

次の瞬間、構内が崩れ落ちて量の瓦礫が四人家族を完全に飲み込む。

 

「きゃあああああああ」
突然の構内の崩落に母が甲高い声で叫び声を上げる。

 

零君!? どうしたのっ!? と必死に零に呼びかけるパピコ。

 

辛うじて零と繋がっていた電話は、零の声をパピコに途切れ途切れに伝える。
そして最後、零は別れを述べていた。
「ちほさん…さような…」

 

プツッ

 

パピコは零の口調から、別れを最後まで言わせないほどに切迫した状況を感じていた

しかし耳に当てているスマホからはツーツーという音だけが聞こえるばかり。

 

パピコの表情は一気に青ざめていく。

 

「自衛隊が来ました!! 自衛隊の戦闘機が」
テレビは六本木の様子を伝えている。

 

いつしかパピコは立ち上がっていた。
動悸が激しくなり、呼吸も荒くなっていく。

 

パピコはそれらを落ち着かせるように目を閉じる。

 

しかし動悸は激しさを増していく。

 

パピコは口に手を当て、壁に手をついてゆっくりと腕を折り畳んでいき、壁に体を預けていく。

 

「ああ!! 戦闘機が撃墜されました!!」

 

 

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発進

パピコは両手を壁に突き、下を向いていた。

 

(ちほ? お父さんが高いとこから落ちて)

 

そんなパピコの脳裏にリフレインする。

 

(ちほ? お父さんが高いとこから落ちて)

 

閉じてた目から涙が溢れる。

 

「ふーっ ふーっ」
パピコの荒くなっていた呼吸は引きつけのようなそれにに変化していた。

 

そして、嫌、という確かな意思を口にしながらパピコはゆっくりと立ち上がり、いやや、と繰り返しながら家の玄関から外に出ていく。

 

「いや、いや…いやや。」
口に手を当て、崩れ落ちそうな態勢を壁で支えるようにして、マンションの廊下を歩いていく。

 

いや、と繰り返しながら、パピコは右腕の巨大化デバイスに触れる。
みるみるうちに身体が巨大化していく。
服が破けるがパピコはそれに構わず進んでいく。

 

すぐにマンションよりも大きくなったパピコは、大きな地響きを立てて歩いていく。

 

通行人が立ち止まってパピコが歩いていく様を呆然と見つめる。

 

パピコはいつしか、体を立てて走り始める。

第17話の詳細は上記リンクをクリックしてくださいね。

 

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第18話 パピコ

疾走

リズミカルな地響きと共に何かが近付いてくる。

 

ぼうっと上を見る子供の目を、母親がゆっくりと覆っていく。

 

人々が呆然と見上げるその先には巨大化したピンク髪の若い女性――パピコがアスファルトを踏み壊して走っていた。

 

破壊神から逃げることを忘れ、人々はただただビルを横切っていく巨大な女性の姿を見つめていた。
その姿を撮ろうと、スマホのカメラを向けている人もいる。

 

パピコが足を下ろした場所は、まるで爆発でもしたかのように瓦礫が舞い上がっている。

 

しかしパピコはそれを一切気にすることなく、一心不乱に零のいる六本木へとひた走る。

 
 

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零とその両親は、咳をしながら埃で充満した地下構内から地上に出る。

 

一家は咳き込みながらも必死に安全な場所を探して走る。

 

零は両親よりも先にエスカレーターを駆け上がっていく。

 

エスカレーターを登り終えると、零はふと空を見上げる。

 

空にはおそらくは報道関係のヘリコプターが飛び交っている。

 

少し遅れて零の両親もエスカレーターを登り終えようとしていた。

 

そこに、突如現れたのは破壊神だった。

 

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ピンチ

零の背後のビルからぬっと現れ、血走った目で零を補足している。

 

零は、その視線と目を合わせてしまう。

 

「零!!」
両親が零を呼ぶ。

 

零は破壊神から離れようと両親の声を無視して駆け出していた。

 

「零ーッ」

 

涙を流し、必死に逃げる零。

 

「零!! 零!!」

 

両親が必死に零の名を呼ぶ。

 

破壊神の巨大な足がいまにも零を踏みつぶそうとする。

 

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零が自分の身を護るように体を丸めたその瞬間、破壊神がタックルしてきたパピコと共に街中に倒れていく。

 

パピコの部屋のテレビは点けっぱなしだった。

 

テレビのアナウンサーは、興奮した様子で捲し立てる。
「六本木にもう一人!! 巨人が!! 巨人が!!」

 

「ピンクの髪の!! 女性のような!!」

 

「これは!! ああ!!」

 

「巨大な女性です!!」

 

パピコの飼い犬「もち」は絨毯の上でうつ伏せになり、息を弾ませながら、じっとテレビを見つめている。

 

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感想

これは確かに映像化無理!!!(笑)

奥先生がツイッターで発言されていたけど、これは確かに映像化は難しいだろうな。
難しいというか、そもそも映像化しませんって言ってるし、今後もっと見たことのない絵が見られるのではないかと期待出来る。

 

巨大な女性が東京の街を疾走するとか、ほんとぶっ飛んでて最高(笑)。

 

きっと奥先生は今回のような話を描きたくてこの漫画を着想したんじゃないかなーと想像した。

 

今後も敵と戦う際に巨大化することになるんだろうけど、その時は服がない状態なのかな。何かコスチュームはないのだろうか。
さすがに無防備過ぎる……。巨大化に応じて防御力が上がるのは竜二とのケンカで推察出来るけど、恐らく破壊神の攻撃は通るだろうし、仮に対人間であっても、ミサイルなんぞ食らったら普通に肉が抉れてしまうんじゃないか。

  

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今後、何かしらコスチュームは出てくると期待したい。
カンツスーツみたいな優れたデザインだと嬉しい。

 

そういうのが一切無くて、常に服を着ていない状態で戦うというのも潔くていいけど、やはり何らかの仕掛けは欲しいなあ。

 

そういえば、アメリカで巨大な怪物と戦っていたヘルメット+ブリーフ+ランドセル姿のおっさんはきちんと服を着ていた。

 

で、パピコに巨大化デバイスを与えたおっさんも同じ姿をしていた。
普通のサイズの人間のまま、ヘルメット+ブリーフ+ランドセル姿だったから、恐らくそれらのコスチュームを大きくするような技術はあるんじゃないかな。
特殊な素材という線もあるけど、モノを巨大化する技術に期待したい。

 
  

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パピコが得た使命とは

おじさんは死に際にパピコに巨大化デバイスを託した。
その時、あとはよろしくおねがいします、と言い残していったけど、つまりこういう事態に対処してくれってことだったのか。
いや、それだけじゃなく、もっと大きな意味で人類を救う為に自分に代わって頑張って欲しいってことだろうな。

 

やはり気になるのはあのメディアだよ……。
おそらくおじさんが未来からやってきて以降の記録が主なんだろうけど、万が一自分が死んでしまった時の為、ここまでの経緯なんかを記した資料とか、それが分かる映像くらい入っててもおかしくないと思う。

 

巨大化デバイスを得たパピコが負うべき使命って、きっと何かあるんじゃないかな。
AVやらDV彼氏とのケンカや零との行為の際に使ってる場合じゃないと思う(笑)。

 

零はパピコに溺れてないで、とりあえず今、手元にある情報をきちんと把握して欲しいなあ。

 
  

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でも考えてみれば、初の彼女、それもパピコみたいな良い女性だったら普通の男子高校生ならそれしか考えられなくなる方が自然だよなあ。

 

パピコが得た力が何なのか、それを使うと何かリスクはないのかとか、パッと思いつくだけでも知りたいことって色々あると思うんだけど……。

 

あのメディアは確認したのかな……

パピコにメディアを託されたけど、あれから零は映像の全てを確認したのだろうか。確か収録されていた映像があまりに長くて途中までしか確認してなかったはず……。
ひょっとして自分がどこかで勘違いしていたのかな。零は既に全ての映像を確認した上でおじさんがターミネーターのような世界観で生きていると判断したのか。
実は今も毎日ちょこちょこ消化していたとか? 描写されていなかっただけで。

 

今回の出来事は、もし零がメディアに保存されていた何百時間もの膨大な映像を全て確認していなかったとしたら、それを閲覧する強いモチベーションになるのではないか。

 
  

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さすがに今、現実に起きていることを理解したいと思うでしょ……。
そうなればあのメディアの存在を思い出すはず。

 

メディアを収める入れ物の隅に、何かイヤホンみたいな部品があったけど、あれも何なのか早く知りたいんだよなー。

 

あれは絶対何か意味がある。
ひょっとしたら自分は何号か読み忘れていた、もしくはページを見落としていたんじゃないかってくらいに話に出て来なくて、正直焦れてる(笑)。

 

次の話はパピコVS破壊神で決まりだから、それらが出てくるとしたらもう少し後かな。

 

とりあえず今は、生まれたままの姿で徒手空拳のパピコが破壊神とどう戦うのかに期待している。

 
  

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彼女には特に戦いの心得も無いようだし、戦う覚悟だってあったわけではないから、そもそもまともな戦いになるのかな、という疑問はある。
パピコがタックルしたのも、零が危なかったから夢中で飛び掛かっただけだろう。
よく地上の様子に気付いたなと思う。両親の「零!」という名前を連呼する声が聞こえていたのかな。それだと少なくとも聴力は相当なモンだと思うけど。
それに伴い、肉体の力が相当に高まっているなら子供の様な喧嘩でもなんとかできるかも。

 

まさか破壊神の得意技である「破壊ボール」一発でやられてしまうとかないよね……?

 

逆に、「破壊ボール」を食らって全くの無傷だったら巨大化パピコの肉体の力が相当なものだという証明になる。

 

次の話が楽しみ。

 

破壊神との戦いもそうだけど、破壊神を退けた後の展開もどうなるか全く想像がつかない。
これぞ連載の醍醐味。

 

以上、ギガント第18話のネタバレを含む感想と考察でした。
第19話に続きます。

 

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