約束のネバーランド 最新第60話ゴールディ・ポンドの感想(ネタバレ含む)と考察。荒野を駆け抜けるオジサン、エマ、レイ。それぞれの思惑が交錯する。

第60話

第59話のおさらい

オジサンにより、隠し武器庫に通されたエマとレイ。
約束のネバーランド 第59話 エマ
好きな武器を選べとオジサンに促され、エマとレイはソンジュから教わった、戦うよりも逃げる事に主眼をおいた軽装をコンセプトに武器を選ぶことに。

何を持って行くのかと問うエマに、オジサンは顔すら合わせずに見て察しろとだけ言う。

エマはオジサンが用意している装備からナイフを見つけ、ナイフは自分に必要だと閃く。

さっさと準備を終え、エマとレイを残して武器庫を去るオジサン。

エマはソンジュからもらった弓、そして矢を作ることもできるナイフを選ぶ。

レイは、それだけではいざという時に鬼と戦えないため銃を二人で一挺、予備弾を二つを持とうとエマに呼びかける。

あとはこれか、とレイは銃口の4つあるピストルをエマに提示する。
約束のネバーランド 第59話 エマ
残す子供達の中のリーダーとなるドンとギルダに食料の採取の仕方などに関して気を付けるようにというエマ。

レイはアンナに左耳の傷を見てもらい、傷が塞がっているためもうガーゼをとる。

傷の手当だけではなく、旅の準備など色々こなしてくれた子供達にレイが万感の思いを込めて感謝の意を伝える。

ドン、ギルダ、アンナ達は皆、いよいよ翌日に旅立つエマとレイを心配そうに見つめる。

翌日。

オジサンと、装備に身を包んだエマとレイを子供たち全員で見送ることに。

晴れ晴れとした表情でいってきますと挨拶をするエマに、小さな子供達が泣きつく。

子供達が旅立つエマとレイに色々言っている光景に背を向けて耳を塞ぐオジサン。

(”隙を見て殺す”とか全然――)
レイの言葉を思い出し、ギルダはそんなオジサンの後姿に、一ついいかしら、と声をかける。
「二人を無事に返してね」
約束のネバーランド 第59話 ギルダ
ギルダは旅の途中で何かあっても、最低でも一人はシェルターに帰すようにしないとシェルターを破壊するとオジサンを脅す。

冷たい目でギルダを睨むオジサン。

「絶対無事に帰って来て」
ギルダはエマとレイに駆け寄り二人をいっぺんに抱きしめる。
「一人でも死んで帰ったら許さないんだから…!」

抱き締め返すエマ。

前回第59話の詳細はこちらをクリックしてくださいね。

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第60話

エマとレイのいなくなったシェルター。

 

行っちゃったね、と呟くクリスティ。
大丈夫かなぁ、と話しているトーマとラニオン。

 

彼らに向かってギルダが笑顔で胸を張る。
「大丈夫よ! あの二人なら大丈夫!」

約束のネバーランド 第60話 ギルダ

「おう!」
ドンがこれからが大変だと子供達に笑いかける。
エマとレイがいない中で色々やらなければならないことがあるのだと続ける。

 

ギルダは自分の心の内で、そうよ、と自らに言い聞かせる。
(あの二人なら大丈夫)

 

(俺達には俺達にできることを)
ドンもまたギルダと同じく不安を抱きつつもそれを押し殺す。

 

(信じて任されたんだ! 二人に心配はかけられない!!)

荒野を行く

(うおおおおお!)

 

荒野を猛然と走るエマとレイ。

 

「遅ェ」
エマとレイの前を余裕で走っているオジサン。

約束のネバーランド 第60話 オジサンとエマ、レイ

(序盤から全速力!!)
エマとレイは必死になってオジサンについていく。

 

「オジサン速いなぁ」
軽快に走るオジサンの背中を見ながらエマが呟く。
「あんな重そうな銃持ってるのに」

 

やっぱり大人は違うね、とどこか嬉しそうに笑顔を浮かべるエマ。

 

オジサンはエマとレイに振り返りながらププ、と笑う。
「ガキ遅っ!」

 

レイはオジサンの態度を見て、中身はガキだぞアレ! とオジサンを指さす。

 

(遅ェ)
オジサンは走りながら、横目でエマとレイの様子を見る。
(が それでもついては来れるんだよなぁ)

約束のネバーランド 第60話 オジサンとエマ、レイ

「荒野はさっさと抜けるぞ」

 

オジサンの一言に意識を傾けるエマとレイ。

 

オジサンは、荒野は危険も障害もゼロではないにしてもほぼ無いに等しいと説明を始める。
「”奴ら”が嫌って避けてくれる場所なんでこの先そうそうない」

 

(避けてくれる…?)
その一言に疑問を覚えるレイ。
そして、そういえば、と『荒野を歩いている限りは”鬼”に出くわすことはない』というソンジュの言葉を思い出す。

 

シェルター付近をうろつかないためにも、進める場所はさっさと進む。

 

荒野をまっすぐに東へと抜けたところからミネルヴァ探し(A08-63)の本番だとオジサンが説明を続ける。

 

エマは走りながらコートのポケットからミネルヴァのペンを取り出し、眺める。


(………)
前を向くエマ。その脳裏にレイとのやりとりを思い浮かべる。

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ゴールディ・ポンド

資料室らしき場所のテーブルで地図を広げている。

 

GF農園が(00-00)。

シェルターが(B06-32)。

レイが地図の位置を指し示しながら座標を確認していく。

約束のネバーランド 第60話 地図

A08-63はこの辺り、と指さした所には「GOLDY POND」の文字がある。

 

(”ゴールディ・ポンド?” ……池?)
エマは地図を見ながら、古く、ざっくりした情報だと感じていた。
地図上にある無数の×印を見てうんざりする。
「途中×印…鬼の集落だらけだね…」

 

レイは地図の前で何かを考えながら、A08-63、と呟く。

 

何があるのか、ミネルヴァがいるのかいないのかがわからないと言うレイ。

 

荒野を抜けた後の危険さに言及し、その危険度はB06-32までの道のりの比ではないと呟く。

 

「でも何かはある」
エマが笑顔をレイに向ける。
B-6-32には食用児の為にシェルターを用意してくれていた。
次の場所であるA08-63にもきっと何かあると笑顔のエマ。
「”安住の先”……つまり人間の世界に繋がる何かかもしれない」

約束のネバーランド 第60話 エマとレイ

「行こう 行って確かめよう それだけの価値はあると思う」

 

オジサン、エマ、レイの三人は荒野を走る。

 

エマはミネルヴァのペンをぎゅっと握りしめる。

 

(「どんなに危険でも万一何もなくっても私は行きたい 行ってみたい」)

 

だな、とレイは笑顔で頷いていた。

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各人の思惑

(さて)
レイは前を走るオジサンの背中を見ながら考える。

 

オジサンをミネルヴァ探しに協力させることができた。そしてここからうまくやらなくてはならない。

 

隙は見せず、殺させず、無茶な先導であっても食らいつく。

 

体力、経験など全てにおいてオジサンが有利だが、自分たちが勝って関係を制御する。

 

(オッサンのガイドで俺もエマも死ぬことなくA08-63に辿り着く!!)

 

行って掴んで必ず生きて戻る、と心中で自分に言い聞かせるエマ。

 

(家族全員の未来のために)

 

(――とか思ってんのかね 憐れだね)
オジサンは横目でエマとレイを冷たく観察する。

約束のネバーランド 第60話 オジサン

自分の命をかけて自分を利用することに対しては、オジサンは一目置いていた。

 

走りながらオジサンは思考する。

 

エマとレイの二人が子供の集団の中でも飛び抜けて面倒くさく、始末してしまうなら外の方が有利。

始末して戻った方がシェルターを奪い返しやすい。

話に乗る姿勢を見せて殺してしまうか、現実を見せて黙らせるか。

両方死なせてシェルターに駆け込んで乗っ取ることも考えたが、ギルダの存在が邪魔。

なので、現実を見せてエマとレイの内、片方が死んだところで助ける。

(どっちか片方には死んでもらおう)

 

オジサンの後ろを少し離れて走っているエマとレイ。

 

レイがエマに、別れ際のギルダの脅しがオジサンに効いているならばオジサンは自分たち二人のどちらかを殺すはずだと自分の考えを述べる。

 

エマは当然のことだとばかりに、うん、と答え、殺すのではなく見殺しを目指すだろうと続ける。
「オジサン殺せても殺したくはない人だと思う」

 

「本当は悪い人じゃないと思う」

「苦しくて…でも自分じゃどうしようもないんだよ」

「……」
レイはエマを見つめながらその言葉を黙って聞いている。

 

一番は殺されずついていくこと、と考えるエマ。
(でもできるならこの旅でオジサンを知ってちゃんと話したい 駆け引きなしで)

 

どちらをどこでどうやって殺そうか、と考えるオジサン。

 

エマの発言を甘いと断じ、元が善人だろうが関係ないと考えるレイ。
(エマも弟妹も殺させない)
いざとなれば自分がオジサンを殺す、と覚悟する。

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森林へ

三人の目の前に森林が広がる。

約束のネバーランド 第60話 森林

荒い息を整えるエマ。

 

鬱蒼とした森林を前に息を飲むレイ。

 

「荒野を抜けた 悪くないペースだ」
オジサンは平然としながら二人に振り向くことなく話しかける。
「ここから4日の到達を目指す」

 

目的地はA08-63のゴールディポンドだとオジサン。

 

エマとレイは地図を思い浮かべる。

 

3週間かけて危険地帯である鬼の集落を迂回する道をあるが、自分が嫌だから却下すると断言するオジサン。

 

その身勝手さに思わず目が点になるエマとレイ。

 

オジサンはエマとレイに水分補給を命じる。
「まずはこの森 野良の”人食い”の群棲地だ」

 

その言葉に、ゴクリと息を呑むエマ。

 

「見つかれば死ぬ」
オジサンは森の中へ歩き出す。
「さぁ日暮れまでに抜けるぞ」

約束のネバーランド 第60話 オジサンとエマ、レイ

 

感想

ついにシェルターを出てA08-63への冒険が始まった。

 

GFを脱走してB06-32に着くまでも冒険だったけど、運良く途中でソンジュとムジカに出会って以降安全ルートで進めることができた。

 

今回はそんな僥倖に出会うことなんて期待できないし、そもそも”人食い”が群棲している場所を抜けるのでそれ以上の危険度。

 

そして極めつけはオジサンとの駆け引き。味方であるはずが、最大の敵にもなりかねないという緊迫した状況。

 

オジサンは隙あらばエマとレイどちらかを見殺しに、あるいは殺すことでシェルターへの帰還及び奪還を企てている。

 

オジサンのそんな思考を読んでいながらも、ナイフや銃を突きつけられて脅されてもなおオジサンが善人であるというエマ。

 

そしてレイはそんなエマを甘いと断じ、オジサンの一挙一頭足に注意を払うわけだ。

 

脱走時以上の難易度のミッションがエマとレイに課されたと言っても良いだろう。

 

少し出てきた”人食い”の姿は禍々しい。

 

人語など一切解さない感じが伝わってくる。

 

きっと、脱走後に森の中で追いかけられた巨大な野生の鬼のように理性なんて無いだろうな……。

 

ゴールディポンドという池を目指すわけだが、きっとそこにも隠し施設があるんじゃないだろうか。

 

シェルターの時と同じようにミネルヴァのペン型端末で起動させる。

 

中に何があるのかはわからない。エマの言ったように「”安住の先”」に関する情報が所蔵されているかも。
もっと言えば人間の世界への出入り口?

 

そうなると、鬼の世界からの「脱走」の実現がぐっと近づく。

 

あとはGF農園に残して来た子供達の「救出」の手を考えるだけとなる。

 

だけど、実際そんなうまくはいかないだろうな。情報だけで、次の目的地の示唆というのがA08-63の役目になるんじゃないか。

 

あと、ミネルヴァはいないような気がする。

 

もしあるとしてもミネルヴァの肉声とかそんなレベル。

 

物語はまだまだ序盤だと思うし、そんなに早く明かさないでしょ。
読者としても上手にじらしつつ物語を進めて行ってほしいし。

 

これは完全にただの願望か(笑)。

 

次回はいきなり接敵して銃で戦うことに、なんて展開もあり得る緊張感のある話になるだろう。

 

本格的なエマとかレイの戦闘はこれが初めてになるわけだ。楽しみ。

銃器だけでは巷に溢れるバトルマンガ路線にはならないでしょう。

隠れて移動しつつどうしても避けられない戦いを行うというならリアリティがある行動で良いと思う。

 

何かの力に目覚めたらバトルマンガコース(笑)。

でも、ここまで読んできてそんな力を持つキャラクターなんて全くいないから大丈夫だと思う。

 

 

以上、約束のネバーランドの第60話のネタバレを含む感想と考察でした。

次回第61話の詳細はこちらをクリックしてくださいね。

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