約束のネバーランド 最新第52話B06-32②のネタバレ感想と考察。冷静なレイの行動で道は拓く。そしてついに……!?

第52話

第51話のおさらい

ついに地下を行く行程を終え、地上へと出る子供達。

それは同時に、ソンジュとムジカとの別れを意味していた。

ソンジュとムジカとの別れを惜しむ子供達。
約束のネバーランド 第51話 ムジカと子供達
思い思いの最後の言葉を交わしいざ別れの時を迎える。

別れ際、ムジカはソンジュの隙を突くようにしてエマを呼ぶ。

エマはムジカからペンダントを手渡され、”七つの壁を見つけなさい”という意味深なアドバイスをもらう。
約束のネバーランド 第51話 ムジカとエマ
別れ、荒野を目指すエマ達。

それを見送るソンジュとムジカは森で子供達を見つけた時のことを回想していた。

どういうつもりでエマ達を助けたのかソンジュに問いかけるムジカ。

ソンジュはエマ達を助けた理由をムジカに問われ、忌々しい”約束”を壊せるのが人間だからと答える。

ソンジュは別に人間を食べないというわけではなく、宗教上、口にしていいのは神から与えられたものであり、GF農園で育ったエマ達はその対象にならなかったから食べなかったという。

鬼にとっては厄介な”約束”を破壊し、天然物の人間を食べられるようにしたいと牙を露わにするのだった。
約束のネバーランド 第51話 ソンジュ
ソンジュは野暮用だと言い、ムジカにその場で待機するよう命じる。

理由を”邪魔者を消すため”と説明し、ムジカの元を離れたソンジュ。

ソンジュと違い人間を食べたことがなく、食べる必要もないというムジカはソンジュの思惑とは異なる未来をエマ達が選ぶことを願うのだった。

エマ達は荒野を歩き、夜になってB06-32地点へと辿り着く。
約束のネバーランド 第51話 エマ達
そこには建物はおろか、何か目印になるようなものすら一切存在しないのだった。

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第52話

「5日の間に随分と増えたな」
ソンジュの目の前には無数の犬型の鬼や猿のように大木にぶら下がる猿型の鬼がいる。
「脱走者は見つかったか?」

 

「!?」
ソンジュの言葉に鬼たちが驚愕する。
「お前は…!」

 

ソンジュは犬型の鬼の喉元を槍で切りつけ、倒れた所をさらに地面に向けて刺し貫く。

約束のネバーランド 第52話 ソンジュ

(姿を見られた)
ソンジュはムジカに言い残していた。
(エマ達に死なれても困る)

 

(邪魔だ)
今度は猿型の鬼を槍で貫く。

 

(邪魔だ)
向かってくる犬型の鬼の首を跳ね飛ばし、今度は自分から犬型の群れに突っ込んでいく。

 

(お前達は邪魔だ)
ソンジュは疾風の如く鬼たちを突いていく。

 

雑魚が消えた中、ソンジュは、剣を携えたリーダー格の鬼と相対していた。

 

夜になった。

 

ホーホーとフクロウのような何かの泣き声だけが暗い森の中で響いている。

 

犬型、猿型の鬼の死体の中に、角を折られ、首を跳ね飛ばされたリーダー格の鬼の死体もまた加わっていた。

約束のネバーランド 第52話 鬼

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B06-32に何もないことに焦る子供達

ミネルヴァの導きに従ってB06-32の地点についたエマ達は、そこが何もない荒野だったことに戸惑っていた。

 

「間違いないここが…B06-32」
エマは周囲を見回しながら呟く。

 

どういうこと? と不安げなギルダ。

 

何もねぇ、とトーマは顔をしかめる。

 

目印も何も、とドンも不安げに続く。

約束のネバーランド 第52話 子供達

「人は? 近くに誰かいるか?」

レイの言葉に子供が双眼鏡で周囲を見回すが、誰もいないと報告する。

 

「じゃあミネルヴァさんはいないの?」
アリシアがアンナに必死に問いかける。
なんで!? とクリスティも続く。

 

(ここまで来て何もない…?)
ドンの目の前でジェミマとイベットが不安げな様子で自分を見ている。
(そんな…一体どうすれば……)

 

「ウソつき――――!!!」
アリシアとクリスティが叫ぶ。

 

あまりの大声にビクつくドン。

 

ロッシーは声を出さずに両手を天に突き上げる。

 

「ここにいるって言ったじゃん!!」
アリシアが地面を握った両拳でダンダン叩く。

 

オーマイガー、とお手上げのポーズをするクリスティとマルク。

 

アリシアたちから少し距離をおいてロッシーは体育座りをしている。

 

「訪ねておいでって言ったじゃん!!」
アリシアはマルクの胸元を掴んで引っ張り回す。
「だから来たのにぃー!!」

 

騒ぎまくる子供達。

 

「スッキリしたか?」
ゼェゼェと肩で息をしているアリシア達に呼びかけるレイ。

 

うん、と返事する子供達。

 

まぁ落ち着いて聞いてくれ、とレイが話し出す。

 

「ミネルヴァが二つの世界を行き来している本人ならいつも鬼の世界にいるとは限らない」
レイは子供達の目線に合わせてしゃがむ。
「それにいくら鬼の危険が比較的少ないこの荒野でも『人間がいます』って見てすぐわかる目印を立てたり人間自身をずっと突っ立たせておいたりするわけにはいかねぇだろ」
懇々と子供達を諭すレイ。

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どうしても閲覧できなかった情報

レイはエマに振り向く。
「エマ ペン」

 

あっ! はい、とエマがレイにペン型端末を手渡す。

 

レイは、昨日の夜、以前に途中までしか見られなかったペンの情報の続きを見たと話す。

 

そこに何か? とギルダが問いかける。

 

いや何も、とレイは即答する。
「正確に言えば見られなかった」

 

どういうこと? とエマ。

 

レイは、正しい”答え”を入れたのに次の情報に進めず、何度試してもミネルヴァのメッセージまでしか見られなかったと答える。

 

レイは、ノーマンがエマに対して詳細にチェックしておくように指示がなかったのは、それが脱獄に必要ない情報だからではなく、そもそもノーマンもハウスでは最後まで見られなかった為だと推測する。

 

「恐らく指定されたある地点まで移動しないと次の情報は見られないんだ」
レイは開いた本を左手に、ペンを右手にしている。

 

「ある地点…」
エマの表情に笑みが浮かぶ。

 

レイはペンを掲げる。
「そうここB06-32」

 

「やってみよう!」
レイは左手の本をドンに手渡し、ペン型端末を起動させる。

約束のネバーランド 第52話 レイ

まずは、レイが中空に投影された画面に表示されているフクロウの絵に触れる。

 

「”touch me”!(私に触れよ)」と声を合わせるジェミマとイベット。

45-03-03

画面に暗号が表示される。

 

「45ページ3行目3つ目の単語ー!!」アリシアとドミニクが声を合わせる。

 

ドンがパラパラと本を開く。

 

前と暗号が違う、とエマ。

 

毎回変わるのか面倒くさいな、と子供が続く。

 

「ミネルヴァだんのメッセージ!!」
メッセージ画面が表示される。

 

「次!!」

108‐15‐01

再度、暗号が表示される。

 

ここからだ、とレイが手を止める。
「ここから先がエラーで見ることができなかった」

 

(でももしレイが考えた通りなら今は見られる)
レイの隣で画面をじっと見つめるエマ
(逆に何も出なかったら本気でヤバイ)

 

「108ページ15行……」とイベットとドミニクが声を合わせる。

 

「”HISTORY”」ドンが意を決して叫ぶ。

 

オーッ、とトーマが片手を突き上げる。

 

「”HISTORY”(歴史)だ!!」
レイがアルファベットを入力していく。

 

「出てこーい!!」
アリシアとクリスティが叫ぶ。

 

アンナは両手を組んで祈っている。

 

ヴンッ、という音と共に新しい画面が表示される。

約束のネバーランド 第52話 端末

「でたぁっ!!」

アリシアとクリスティが喜ぶ。

 

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ハッチの出現

画面には、無数の四角形と円形がまるで地図のように配置されている。

 

レイ、エマ、ギルダが画面をじっと見つめる。

 

「でも……何……これ」
画面を見てジェミマが不安げな声を漏らす。

 

ロッシーも目を白くさせて画面を見つめている。

 

「地図だ…」
レイが呟く。
「地下への入り口がある!! あの辺り! 探せ!」
全員に指示するレイ。

 

ワッ、と一斉に荒野に散る子供達。

 

レイは画面が反応したことに気づく。
画面の端、白い四角形が表示される。

 

同時に、ゴトン、という音と共にエマの背後から地面が土を吹き上げる。
「レイこっち! 何か出てきた!」

 

地面の下に仕込まれた四角いプレートがゴトンゴトンと音を立てて左右に開いていく。

 

「ここだ…」

 

稼働を終えた地面には、まるで潜水艦のハッチに乗り込む為に使用するようなバルブがある。

 

レイがバルブを回転させ、ハッチを開く。

約束のネバーランド 第52話 地下

はしごを降りていく構造になっているのを確認した子供達。

 

本当にあった! とアリシア。

 

ウソつきじゃなかった! とクリスティ。

 

(B06-32ミネルヴァさんが待っている場所)
エマが、行こう、と声をかける。

 

子供達ははしごを降りていく。

 

はしごを降り切ったエマがランプで中を照らすと先はレンガの造りの様な壁が続き、通路がある。

 

「いよいよこの先に――」

 

トーマの言葉に、うん、と返事をするエマ。

 

通路に向けて歩き出す。

 

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ついに……?

通路の先には両脇に個室が並んでいる。

 

部屋のドアには各室に106、107、と連番が表記されたプレートがついている。

約束のネバーランド 第52話 地下

「ここ……」
レイが声を上げる。
「人間用の地下シェルターか…?」

 

「エマ!」
ジェミマがエマの手を引く。
「あのドアの向こう誰かいる 音がする」

 

ジェミマの指差した部屋のドアはカタカタと鳴り、部屋の中からは何か話し声にも聞こえるような音が漏れている。

 

(本当だ…)
ドアの目の前まで歩を進めたエマは意を決してドアをノックする。

 

コンコン

 

「やあ」
顎髭を生やした男性がティーカップを片手にテーブルに組んだ両足を乗せてエマ達を出迎える。

 

男性の背後には大きなモニターが鎮座し、さらにその周りの空間を無数のアーム付きモニターが埋めている。

 

あっけのとられるエマとレイ。

 

(人だ)

 

(人間だ)
エマは目の前の男性をじっと見つめる。
(この人がW・ミネルヴァ…?)

 

「長旅ご苦労」
男がエマ達に声をかける。
「ようこそB06-32シェルターへ」

約束のネバーランド 第52話 地下の男

 

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感想

ついに農園から出て以来、初めて”鬼の世界”で他の人間に出会った!

 

年は20代後半から40代前半と言ったところか。

 

中々のイケメンキャラの登場で、約束のネバーランドに新しい風が吹き込むね(笑)。

 

シェルターってことは、鬼と敵対する人間ということか。

 

過去に”人間の世界”に何らかの事情で行けなかった人間がいて、その末裔が生き延びている?

 

それともソンジュの言ったような、他の農園から鬼に盗まれた人間が逃げ延びて、ミネルヴァに拾われたとか?

 

そもそも生まれが”人間の世界”で、ミネルヴァの手で”鬼の世界”に来て何かの仕事を行っている、あるいは手伝っている?

 

例えば、エマ達のような農園からの脱走に成功した貴重な人間がやってきたら保護する役目とか?

 

ラストが一番有り得そう。

 

彼は、ペン型端末の起動に反応したようにハッチを露出させたことから、この部屋からエマ達を監視していたようだ。

 

ペン型端末は農園にあったわけだし、農園からここまでの長旅ってことを知っているのであれば、やはり彼がミネルヴァなのか……?

 

ミネルヴァの仲間という可能性も十分にある。というより多分ミネルヴァではないだろう。

 

何の根拠もないけど、もっと年配の男性を予想してた。
ミネルヴァに関する会話で出てくるイメージでは年配の男性だったから何となくそう思ってるんだと思う。
でも白井カイウ先生は、そのミネルヴァ像を裏切ってくるんじゃないか。
若い女の子、ともすれば少女という線もあり得る。

 

鬼の世界で人間を救う活動をしている組織があって、そのリーダー、もしくは象徴的存在のことを『ミネルヴァ』と呼称し、先祖代々『ミネルヴァ』の名を受け継いでいる、みたいな感じ?

いや、ある一族が脈々と『ミネルヴァ』の名を受け継いでいく、なんて、遺伝する特殊能力があるとかじゃない限りはおかしいか。

 

ただ、彼に会ったことでエマ達の生存度は高まったと思いたい。
執念の脱走から、さすがにここまでの奇跡の逃走が報われてくれないとツライ。

 

だって、これで実はこの男は鬼とは別口の敵でした、なんて展開はあまりに子供達にとってヒドイでしょ。過酷過ぎる。

 

でも、仮に実際そうだったらエマ達には可哀想だけど、話としてはまた面白くなる……(笑)。

 

来週も見逃せないな~。早く読みたい。

 

以上、約束のネバーランド第52話B06-32②のネタバレ感想と考察でした。

 

前回第53話の詳細はこちらをクリックしてくださいね。

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