九龍ジェネリックロマンス 第21話
前話第20話
九龍ジェネリックロマンス 第21話 感想
恥ずかしさに耐える鯨井さん最高!
意外にも所長がひまわりの花言葉を知っていたおかげで、鯨井さんの最高の照れ顔を見れた。
工藤さん本人の前で、送ったひまわりの花言葉が「あなただけみつめてる」と言われてしまい、あまりの恥ずかしさに目を瞑ってじっと耐えている鯨井さんの姿が最高過ぎる。
今回の話で一番好き。
しかし、それを知らされても工藤さんは全く余裕なんだよなー。
照れる気配が全くない。鯨井さんが照れているのが、工藤さんには意味が分かっていない。
工藤さんは鯨井さんに対して好きという気持ちがないわけではないはずなんだけど、まだまだ鯨井さんと工藤さんで気持ちに大きなギャップがあるのを感じる。
その原因は、やはり現在の鯨井さんがかつて自分が愛していた鯨井さんとは違うということがどうしてもあるのだろう。
いつになったら、どうしたら今の鯨井さんをきちんと見られるのだろう。というか、そんな時が来るのだろうか。
出来る人工藤さん
今回の工藤さんの仕事出来る感!
小黒の要望を一発で見抜き、見事に部屋の成約に繋げた。
これは人のことをよく見ているからこそ出来る芸当だと思う。
工藤さんは間違いなく何の仕事をやらせても出来る人だ。この工藤さんの出来る感に惚れた読者もいるのではないか?
男から見てもカッコいいからなー。
きっと、これに近いことが出来る人はいると思う。当然その人はモテるんだろうな。
自分もこれまでの人生で何人か思い浮かぶ。
ただ逆に、その優れた感覚があるから、今の鯨井さんと昔の鯨井さんとの違いが余計に気になってしまうという部分があるのだろうか、とも思ってしまった。
まぁ、そもそも性格があきらかに全然違うから工藤さんじゃなくても別人かと思うのだろうけど、以前の鯨井さんのことを強く求めている分、余計に気になってしまうというか……。
ひまわり
建物で四方を囲まれた狭い土地に一面のひまわり。
その無数のひまわりの中に鯨井Aの姿。
工藤さんは本当に鯨井Aを思い出していたのだろうか。
自分の事を見ていない時は不安になるから、鯨井さんがただそう思っているだけなのかもしれない。
つまり鯨井さんがあまりにも工藤さんのことを好き過ぎるからこそ、自分が一番不安に思っている「工藤さんが未だに鯨井Aのことを一番に想っている」という構図が見えてしまっている部分もあるのではないか。
男女共にあることだが、好きな人が出来たら、その人が姿が見えない時に「こうしている間にも誰か他の人と仲良くしているのではないか」と不安になるようなものではないか。
好きであるほどそういう狂おしいまでの気持ちになりそうなものだけど、どうだろう?
本当に、徐々に徐々にではあるけど、二人は接近していっていると思う。
基本的には明るい雰囲気で進行していくが、しかしラストのひまわりを見つめる工藤さんや、その様子を見て物思いに耽る鯨井さんという構図に、一抹の不穏さも漂っている。
やはりそこには、鯨井さんと工藤さんの気持ちの非対称性が原因として横たわっているからなのかなと感じる。
そしてさらに、その根本にあるのは、「鯨井Aと鯨井B」というこの物語の根幹を成すギミックなのであろう。
これが明かされた時、現在の関係性は一気に変わる。
それが良い方向に出るか、それとも悪い方向に出るかはまだわからない。
次の話を楽しみにしたい。
以上、九龍ジェネリックロマンス第21話のネタバレを含む感想と考察でした。
第22に続きます。
コメントを残す