第71話 私の娘
第71話のおさらい
パピコは空を飛んでサタンに向けて一直線に突進していく。
戦士たちはサタンの念動力で動きを止められている。
全く身動きがとれない戦士たちは、顔から血を噴き出していた。
戦士たちがやられようとした時、サタンの右目に飛び込むパピコ。
サタンが戦士たちに使っていた力が解除され、目を攻撃されたことで暴れるサタンに向けて飛んでいく。
戦士たちはパピコの戦法を真似していた。
再び動きを止めたサタンの頭が膨らんでいく。
サタンの顔をぶち破るようにして中から飛び出したのはパピコだった。
続けて3人の戦士たちもサタンを内側か破壊する。
サタンの左手に捕まれた桃ノ木少佐も、巨大化することで手の中から生還していた。
第71話 私の娘
勝利
新宿の街中にはサタンの能力によって自殺させられた人々の大量の死体が横たわっている。
零もビルの屋上の柵を乗り越えようとしていた。
「あれ?」
左足を柵の外に投げ出したところで、ふと気を取り戻す。
「何やってんだっけ……」
「ちほ…さん……は……?」
零の自宅のリビングで父と母は身を寄せ合ってサタンによる精神操作に耐えていた。
しかし、自殺を促していた頭の中のモヤモヤが消えたことを互いに確認すると、放送準備中画面だったテレビ画面が、突如現場中継が再開する。
テレビが映したのは、サタンの死体を囲むパピコと未来の戦士たちの姿だった。
リポーターは、世界中が苦戦したサタンをパピコと仲間が倒したと興奮した様子で伝える。
その情報は街頭のビジョンでも流れていた。
街中を走る零。街頭のビジョンでパピコの様子を確認し、涙ぐむ。
道行く人たちの会話から、パピコたちがいるのが勝鬨橋周辺だと知った零は新宿からパピコの元へ向かうべく駅に向かう。
ホームに降りた零は、パピコの勝利を喜び、パピコの元へ駆けつけようとする人が電車に駆け込んでいることに気付く。
零もまたパピコの元へ向かうべく電車に乗るのだった。
零の父と母はテレビの前で快哉を叫んでいた。
「アメリカ軍でも自衛隊でも、勝てなかったのにパピコすげーっ!!」
誇らしげにテレビを見つめながら母が呟く。
「ちほさん…私の娘!!」
新たな脅威
新宿は街頭のビジョンの前で立ち止まり、パピコの名を呼ぶ人たちで溢れていた。
電車を降りた零は、パピコ、パピコと口にしながら走って行く人たちの中に混じって、パピコたちのいる勝鬨橋の近くへと向かっていた。
戦いの現場近くでは人々がパピコの名を呼び、戦士たちに手を振っている。
零はパピコと戦士たちが上空を見上げている事に気付く。
「あ…」
すぐに彼らが見ていたものを知る。
それは新たに現れた4体のサタンだった。
サタンたちは戦士たちの元へ、ゆっくりと降下していく。
パピコと戦士たちは一言も発することなくサタンたちを見上げていた。
「何あれ?」
「マジか!?」
「また来た!!」
「えええ怖い怖い!!」
空を見上げたまま固まる零。
感想
新たなる脅威
今回はこれで無事任務終了!
零の母がパピコのことを我が娘と誇るほどになって、めでたしめでたし!
……と思ったら、予想外に絶望的な展開になってきた!
パピコや零たちに悪いけど、滅茶苦茶ワクワクしてる。
果たして次回からはどれほどの規模の戦いとなるのか。
サタン1体でさえあれだけ苦戦したのに、新たに出現したのは4体……。
もし今回降臨した4体が、倒したサタンと同等以上の存在だったとしたらパピコたちの勝ち目は薄い。
アメリカを壊滅させたサタンが決して無敵ではなく、やり方次第で倒せると判明したのは救いだけど、あくまで5人で連携しつつ、何とか1体撃退できたに過ぎないわけで、一気に4体を相手にしてまともにやりあうのは危険極まりない。
新たに出現した4体は、倒した個体よりも禍々しい姿のように見える。
次のは話は惨劇の予感がする……。生死をかけた戦いになるだろう。
未来の戦士たちの中から、犠牲者が出そうで怖い。
果たしてパピコたちは4体を撃退できるのか?
以上、ギガント第71話のネタバレを含む感想と考察でした。
第72話に続きます。
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