12月4日、「僕だけがいない街」で大ヒットを飛ばした三部けい先生の新作である「夢で見たあの子のために」の1巻が発売になります。
このサイトでも追ってきましたが、いよいよか、という感じです。
表紙の千里と一登のじゃんけんする姿が悲しい。これは読んだ人だけが分かる。
これまで毎号欠かさずチェックしてきた感じからすると、恐らく4話、もしくは5話までが収録されると思います。
その内容を各記事へのリンクと共にあらすじを簡単にまとめます。
リンクしている感想記事に関しては多分にネタバレを含んでいるので未読の方はこのページをチェックするに留めた方が良いと思います。
1話。いよいよ物語が開始。主人公の中條千里(なかじょう せんり)は高校生。
千里は幼少時、ある豪雨の夜にある凄惨な事件に巻き込まれる。
ある幸運により生き残った千里は後に幼なじみとなる女の子、琴川恵南(ことかわ えなん)がいる児童福祉施設へと身を寄せる。
千里はその後、葛飾区で八百屋を営む祖父母に引き取られ、高校生まで育つ。
千里の素行は少しばかり荒く、ある日、同じ学校の男子学生「板倉」から塾の金を不良から取り戻してくれという依頼を受ける。
不良グループのたむろする喫茶店に向かう千里。
そして千里は、喫茶店で流れているテレビ番組のある工場を紹介するローカルニュースに映った人物に釘付けになる。
その人物は、右腕にまるで「火」と読めるような傷跡を持っていた。
自分の運命を捻じ曲げた「火」の男への復讐を生きる意味としていた千里はついに発見した「火」の男の追跡を行うのだった。
ネタバレ最低限でのあらすじ紹介としてはここまでですね。
登場人物の紹介がくどくど行われる事もなく、淡々と積み上げていく三部けい先生の安定した力を感じられる始まりです。
ネタバレになるので書けませんが、千里は前作の主人公と同様に、ある特殊な能力を持っています。
その能力が一体どんなものなのかはまだ漫画を読んだことがないなら漫画でチェック、既に読んでいるけどどんなだったかを思い出す場合は感想記事を見てもらえればと思います。
2話。犯人と思しき男を追ってテレビ番組に映った工場へ向かう千里。
上司は千里を怪しむが、千里は機転を利かせて警戒を解く。
「火」の男と比較的と仲が良かった、と上司から紹介された従業員から情報を得た千里は「火」の男の住所を得る。
住所の番地に向かった千里を待っていたのは古いアパートだった。
アパート内を探索しようとすると、住人らしき女性にアパートをうろついている事を咎められる。
女性は千里の持っているメモの住所を見て、裏の廃ビルがそこだと指摘。
廃ビルは入り口が封鎖され、異様な雰囲気を放っている。
ネタバレ無しで書くとこれしか書けないですね。
3話。廃ビルの屋上に上がると、手作りで小屋が立てられており、生活の痕跡がある。
千里は、実はアパートの住人の女性から「火」の男が既に死んでいるという情報を得ていた。
廃ビル屋上の床には何かが燃えた後があり、それが「火」の男の死体の痕だと思い込んだ千里は悔しさに歯噛みする。
そんな中、突如、廃ビルの屋上にいる千里の前に、ある男たちが姿を現す。
4話。千里の前に姿を見せた二人のスーツ姿の男は「金貸し」と名乗る。
この二人もまた「火」の男を探していた。
そして二人の男は殺意をもって千里に襲い掛かるのだった。
三部けい先生の作品は、1話1話にきちんとラストに引きがあるのでどこで切ってもOKな構成になっています。
ページ数から言っても、おそらくは4話か5話が1巻の収録分だと思うので、5話も少し紹介します。
5話。惠南が千里と初めて出会うことになるもみじ園に来た経緯と、なぜ千里との幼なじみとしての関係が続いているかが前半で描かれています。
そして後半、これまでに登場した人物の中で、あるとても意外な人物が千里に牙を剥きます。
個人的には、この5話まで収録されていると引きが最高だと思っています。
1巻が発売されてすぐに6話の掲載されたヤングエースが発売になるので、「続きが読める」という宣伝文句で雑誌を売る為に5話まで収録するんじゃないかな。
まだまだ物語は起承転結の「起」です。
まだプロローグを終えたばかりの「起」の中盤といった感じ。
能力に関してある程度の言及はありますが、謎な部分がほとんどです。
今後の展開に期待。
まずは1巻を要チェックですね。
夢で見たあの子のために (1) (角川コミックス・エース) [ 三部 けい ]
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ちなみに登場人物に関してもまとめているのでよかったらどうぞ。
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