約束のネバーランド 最新第88話リターンマッチの感想(ネタバレ含む)と考察。ついにレウウィスとの戦いが本格化! エマ達の作戦はレウウィスに通じるのか?

第88話 リターンマッチ

第87話のおさらい

約束の10分が経過しようとしていた。

 

まだ広場に誰も来ないことを指摘しニヤリと笑うレウウィス。

 

エマは、既に村に到着したナイジェルが本来はオリバーの持ち場である2階窓の配置についていることに気づいていた。

 

他の配置には誰もついていないことから、最悪の状況を想定して戦い、勝つのだとエマは考えていた。

 

必死に策を考えるが何も思いつかない。しかしエマはこれまで猟場で経験してきたいくつもの悲劇を思い出し、さらに生き残りを誓う。

 

必死に頭を回転させていたエマは、オジサンからの言葉を思い出していた。

(自分の理想が判断が仲間を殺す)

 

呆然としていたエマに、レウウィスがどうしたと訊ねる。

 

「殺す以外にないのかな?」
そして、戦わない道はないのかと続けるエマ。

 

エマからの提案にレウウィスは一瞬言葉を失うが、すぐに、何を言っているのかと問い返す。

 

エマは鬼の遊びのための殺しを許せないとしつつも、自分も狩りをすると言い、何が正しいかはわからないが、これ以上一人も殺されたくないと続ける。

 

レウウィスはエマの真っ直ぐに視線に対し、一瞬の間をおいて、心外だと答える。
「昨日のアレでは足りなかったのかな?」

 

エマの脳裏にレウウィス達に抱いた憎しみが蘇る。
しかしエマは憎しみの奔流を抑え込むために顔を歪めながらも、レウウィスを説得しようとする。

 

猟場の主バイヨンの死を根拠に、これ以上無駄に血を流す意味はないと続けるエマ。
このまま戦わずに終われれば、この先自分の仲間を死なせず、さらにはレウウィスも死なずに済むと説得を続ける。

 

レウウィスはその言葉を一笑に付し、エマが戦意を失っていないことに安心する。

 

エマは、ここが唯一で最後のチャンスと前置きしてレウウィスに問う。
「”戦う”以外であなたが納得する方法はないの?」

 

「ない」
レウウィスは自分が一体何のために10分も待ったのかと即答する。

 

レウウィスはエマを狩り殺したいのに加え、エマたちに狩り殺されるのもまた本望なのだと続ける。

 

レウウィスはエマの語る理想の美しさを認めつつ、しかし価値観の違いを指摘して三つある目を見開く。
「我々は争うしかないのだよ」

 

レウウィスの戦意が変わらないことを知ったエマは、銃口をレウウィスに向ける。

 

レウウィスは、それでいい、と言いながら懐中時計を開く。
そして時計を見ながら10分経過までのカウントダウンを始める。

 

カウントダウンが終わると同時にエマは左手を高く掲げ、その手に持っていたスイッチを押す。

 

仕掛けが作動し、銃口を向けて広場をぐるりと囲むように設置された大量の銃が現れる。

 

戦いの始まりを喜ぶようにレウウィスは両手を広げる。

 

その横をエマが駆け抜けていく。

 

その頃バイオレットは地下壕にたどり着いていた。
負傷者の治療で戦場と化していた地下壕の様子を呆然と見つめる。

 

ザックを地下壕に運んでいたペペは、その容態が決して良くないと見ていた。

 

ヴァイオレットは全員重傷のサンディたちの救助を要請する。

 

ペペもザックの治療が一段落したらレウウィスとの戦いの場に赴くと、近くの子供に告げる。

 

一方、ルーカスはレウウィスと戦うには戦力があまりに足りなすぎると考えていた。

 

そこにヴァイオレットが、伝えておきたいことが、とルーカスにレイとオジサンについての報告を始める。

 

ペペは村に向かう為、螺旋階段を駆け上がり風車小屋の入り口に走っていく。
扉を開けてくれとアダムに向けて声をかけるが、そこにアダムはいない。

 

鎖付きの閂だけが残されている。

 

村の広場をぐるりと囲む無数の銃から排莢された薬莢が散らばっている。

 

レウウィスは一斉斉射された銃弾の大半を手でキャッチしていた。
被弾した箇所はわずかに右手首のみ。

 

エマは建物の陰に身を潜めていた。
ナイジェルの持っている専用銃を頼りに、エマは作戦通り、レウウィスの面を破壊するべく行動を開始するのだった。

 

前回第87話の詳細はこちらをクリックしてくださいね。

 

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第88話 リターンマッチ

レウウィスの先を読む力

レウウィスは、エマ達が事前に仕掛けていた罠、無数の銃から乱射された弾をほぼ手で受け切っていた。

 

バラバラとキャッチした弾を手から捨てている様を壁に隠れて強張った表情で見つめていたエマは、広場に到着していたペペに声をかけられる。

 

エマは、レウウィスが自分を探す為にゆっくりと動き出した様子を緊張した面持ちで窺う。

 

当初の作戦通りレウウィスの仮面破壊に向けて意識を集中させるエマたち。

 

レウウィスはそんなエマ達の思惑を読み切っていた。

 

通常の銃弾などでは到底破壊できないほどに硬い仮面だが、バイヨン達を斃している以上、それを破壊する手段を持ち合わせていると考えるレウウィス。
先刻の銃の乱射に仮面を破壊出来るほどの威力を持った銃がなかったことから、その武器が希少であることまでも既に見抜いていた。

 

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さらに、エマ以外の気配も感じていたレウウィスは、益々エマたちが協力して自分の面を割りに来るし、その為の一撃必殺の策を用意をしていると確信していた。

 

エマ達が自分の面を割るのが先か、それともレウウィスが策を破りエマ達を狩るのが先か。

 

そんなことを考えながらレウウィスはニヤリと笑う。

 

エマとペペは揃ってレウウィスから遠ざかるように街を走っていた。

 

既にレウウィスに対する策を共有している二人は、その実行の為にそれぞれに分かれる。

 

エマはオリバー達との対レウウィスの策の話し合いを思い出す。

 

レウウィスの面を破壊するにあたって憂慮されることは、まず何と言っても動きが速いこと、そしておまけに先を読んで動くということだった。

 

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エマ達の作戦

銃で普通に狙ってもまず間違いなく当たらない。なのでオリバー達は動きを封じることを画策していた。

 

レウウィスに対してはオリバー達総員参加の上、この村を利用するのだという。

 

屋内の狭さは人間の利になるのに加え、レウウィスの動きを止める術がこの村にあるというオリバー。

 

まず第一に動きを止める罠を張って、次にその罠に7人で誘い込む。そして最後に専用銃で狙撃する。

 

オリバーは作戦を大まかにフェーズ分けし、エマを第二の罠に誘い込む班に任命していた。

 

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作戦遂行の為、エマは一軒の家の中に潜んでいた。

 

(できるのか? おれ達3人だけで)

 

(やるしかない)

 

エマは、ペペとの別れ際のやりとりを思い出す。
そして、銃をわざと大げさに動かし音を出してみせる。

 

その音に反応したレウウィスは、音のした方に歩きだす。

 

エマはレウウィスを屋内に誘い込むことを狙っていた。
一人であってもやるという強い決意を秘めて、息を殺してレウウィスの家への侵入を待ち構える。

 

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「成程」
一軒の家のドアが不自然に開いているのを見て、レウウィスは笑みを浮かべながら呟く。

 

一方、ペペはエマから離れた所で何かの作業を行っていた。
そして何かが近付いてくる気配に気付く。

(レウウィス……!!)

壁から様子を窺うペペ。
レウウィスがこのまま歩みを止めなければ数瞬後、確実に自分を発見する。

 

「見ぃつけた」

ペペが壁の陰にいることに気付いたレウウィスはその場に足を止める。

 

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ペペはレウウィスが、エマが陽動であることを見抜いて自分の方に来たことに気付いていた。

 

そして、自分やナイジェルを殺しに来ていることに戦慄していた。
罠を張る自分や狙撃手として家の2階に潜むナイジェルを攻撃し、出て来ざるを得なくなったエマを殺す。
エマが出て来なくても、そのまま攻撃を続けて自分やナイジェルを殺す。

 

この事態を防ぐ手立てはなく、どちらにせよこのままでは作戦自体が無効化してしまう。

 

ペペは負傷していない右手で銃を構えレウウィスに向けて発射する。

 

しかし銃弾はレウウィスに向かわず地面をえぐる。
地中にもぐった銃弾は水道管を傷つけていた。勢いよく地面から水が噴出する。

 

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「片手では上手く引金を引けなかったかな」
避ける素振りさえみせなかったレウウィスが冷酷な表情で呟く。

 

ペペは恐怖に顔を歪ませなりふり構わずレウウィスから逃げ出す。

 

「まず一人…」
レウウィスがペペを追いかける。

 

(やっぱりムリだったんだ3人じゃ 全部読まれちまうんだ チクショウ)
レウウィスから逃げながら脳裏で呟くペペ。
「エマの言った通りだぜ」
背後に振り返ったペペは不敵な笑みを浮かべていた。

 

レウウィスの背後に電線を持ったエマが姿を現す。

 

そしてエマは先程の水道管からの水の噴出によりしとどに濡れた地面に電線を投げるのだった。

 

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電撃

レウウィスを激しい電撃が襲う。

 

(電気!!!?)
エビ反りになって動きを止めるレウウィス。

 

オリバーは電気があるからこそこの村でレウウィスを迎え撃つ作戦を立てていた。

 

レウウィスの先を読む力は驚異だった。
実際にオジサンもルーカスも仲間をほぼ全員失い、テオの兄や姉も殺されてしまった。

 

エマはGFハウスでのレイとのチェスを思い出していた。

 

どうやったら勝てるの? と泣き事を言うエマに、ノーマンが優しく答える。
「相手の先を読むんだよ」

 

ピンと来ていない様子のエマに、今度はレイがアドバイスする。
「お前がされて一番嫌な手を考えろ 先を読む奴は大概そう動く」

 

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エマは自分が先の読み合いが苦手な事を自覚していた。

 

しかしノーマン、レイをはじめ、先を読む人間を目の当たりにしてきた。

(今度は負けない 誰も絶対に死なせない)

覚悟と決意を秘めた表情を浮かべるエマ。

 

エマはペペと分れる前、レウウィスが自分たちの策を全て読み、作戦そのものを潰しに来ることを読んでいた。

(だから私たちはそれを利用する)

エマを陽動役だと思わせて、実は注意をひきつけることを目的としない。

そもそも一人ではレウウィスを引き付けられないし、3人では作戦の遂行自体が極めて難しい。

そして、レウウィスが確実に自分たちの作戦を読んでくるからこそ、レウウィスの虚を突いて動きを封じることが出来る。

 

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渾身の一発

電撃で動きを止めたレウウィスを銃を構えたナイジェルが2階から狙う。

 

特殊弾の予備は無い。一発で終わりだと弾丸を発射するナイジェル。

 

特殊弾はレウウィスの仮面に向かって一直線に飛んでいく。

 

しかし当たる直前、レウウィスは素早く腕を顔の前に突き出し特殊弾を受け止めてしまう。

 

(え)
呆気にとられるエマ。

 

悔しそうに歯噛みするペペ。

 

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(防がれた!!?)
信じられないような表情を浮かべるナイジェル。
この状態で動くことが信じられずにいた。

 

(これは成程…)
レウウィスはその場で電撃を浴び続けながら内心で、電気は食らったことがなかった、とどこか感心していた。
しかし特殊弾による攻撃はもう無いと確信し、笑みを浮かべる。
(終わりだ)

 

(まずいエマ!!)
ナイジェルがそう思った瞬間、レウウィスは電撃を受け続けながらも素早くエマに向けて爪を突き立てようとする。

 

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最高のタイミング

ドォン

 

レウウィスの仮面に銃弾が直撃する。

 

エマに向けて向けられたレウウィスの爪は、恐怖に固まっているエマの顔の直前で止まる。

 

地面にゆっくりとレウウィスの帽子が落ちる。

 

レウウィスの顔面に銃弾を直撃させたのはオジサンだった。

 

屋根の上に仁王立ちで立つオジサンのその手には特殊弾を発射する為の専用銃が握られている。

 

エマは強張った表情のまま笑顔を浮かべ、オジサンを見つめていた。

 

レウウィスの顔面からは湯気が立ち上る。

 

「久し振りだな レウウィス」
専用銃の銃口を向けるオジサン。

 

その背後にはレイが立っている。

 

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感想

 対レウウィス戦が白熱

本当に猟場編が佳境なんだなと思わされる演出だ。盛り上がるのなんのって(笑)。

 

オジサンとレイが参戦したことで、対レウウィス戦も勝ち目が見えてきた。

 

熱い展開だ。これぞ少年漫画って感じ。

 

これ、まで強キャラであるレウウィスを相手にどう戦うのか疑問だったから、この一撃には驚きとともに、いよいよまともな勝負になるのかと感慨深いものがあった。

 

これまで、移動速度の速さもそうだし、あと何より滲み出る大物感から色々と底が知れなくて不気味だったレウウィス。

 

おそらくレウウィスはまだまだ奥の手を残している。このままで終わらないのは間違いないだろう。

 

 

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何しろここまで余裕たっぷり=油断してたわけで、今回の仮面を破壊されるという、確実に自らの生存を脅かす一撃を食らったあとは、これまでレウウィス自身が望んで止まなかった本気を遺憾なく発揮する展開が予想される。

 

そうなればエマたちが一瞬で全滅してもおかしくないと思うんだけど……。

 

何しろ前述したように移動速度が速い。もしレウウィスが高速で動き続けることが出来るのであれば、今回の電撃の様な罠が他にもない限り、エマたちはレウウィスに攻撃を与えることはおろか、その姿を目視することすら困難な気がする。

 

仮面を破壊されて特に悲鳴を上げるわけでもなく、ただ黙って体をのけ反らせているポーズも不気味だ。

 

これは嵐の前の静けさだろうか。知的な雰囲気をかなぐり捨てて本気でエマたちに襲い掛かる前触れなのかも……?

 

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オジサンが良いポジションすぎて何かその反動がありそう……

オジサンが活躍しまくり。

 

ノウマを失って力を増したノウスを余裕の一撃で屠り、エマの大ピンチをレウウィス打倒に必須の仮面破壊成功という、これ以上ない一撃によって救う……。
卑怯なまでに良いポジションを得ているなー(笑)。かっこよすぎ。

 

ただこの世はプラスだけでは収まることはないんだよなぁ。

何事もプラスの後には大小さまざまなマイナスが降りかかってきたりするものだ。

 

個人的には、オジサンがレウウィスと相打ちになる展開があってもおかしくないと思う。
もしくはエマやレイを庇って死ぬとかさ……。

で、ルーカスと再会するのはオジサンが息絶える直前、みたいなドラマがありそう。

 

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そうなると猟場編のクライマックスとしては盛り上がると思うんだよなぁ。

 

だってオジサン強キャラ過ぎるでしょ。

 

このままエマたちに同行、もしくは協力しても心強い味方になってくれるだろうけど、エマ達が苦労して道を切り拓く展開は弱まり、物語の面白みが削がれてしまうことが心配なんだよね……。

オジサン一人がいたところでそこまで万能というわけではないんだけど、良い具合に物語から退場させるとすれば長年の因縁の相手であるレウウィスとの戦いの中での死が最もしっくりくると思う。どうでしょう?

 

それに、死に際に本当の名前を知るキャラってこれまであまりいなかったし、粋で良いと思います!

 

代わりにルーカスが村の子供達を連れてB06-32シェルターへ戻る展開もいい。

 

シェルターの新しい主はルーカスでいいんじゃないか。

 
 

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この先の展開は……

オジサンとレイのコマで終わる熱い展開と無言のレウウィスという不吉な雰囲気が拮抗して、猟場編のクライマックスに相応しい死闘への期待感が自分の中で高まっている。

 

果たしてエマたちは犠牲を出す事なく勝利できるのか?

 

それとも、そもそもレウウィスを斃し切ることができるのだろうか。

 

ひょっとしたらレウウィスは深手を負って逃げて、エマたちのライバル的な立ち位置に居座るのかもしれない。

 

それはそれで因縁のある敵との再戦は燃えるからなー。色々展開が期待出来て楽しみだ。

 

以上、約束のネバーランド第88話のネタバレを含む感想と考察でした。

第89話に続きます。

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