約束のネバーランド 最新第63話HELPの感想(ネタバレ含む)と考察。3日目。疲労の色は濃くも何とか森を踏破していくエマとレイ。しかしオジサンは着々と策を練る……。

約束のネバーランド 第63話 エマとレイ

第63話 HELP

第62話のおさらい

エマたちの眼下に広がる鬼の群れ。

オジサンは片方が死んだら助けに来てやる、とさっさとエマとレイから離れていく。
約束のネバーランド 第62話 オジサンとエマ
二人で鬼の群れを切り抜けなくてはならなくなり、エマとレイは木と木の間の足場の上を走って登ってくる鬼から逃げる。

ライフルで鬼の頭上の足場を撃ち崩し、破片をヒットさせるも鬼は追跡を止めない。

エマが持ってきた4つ銃口がある銃はそれぞれ違った効果を持つ弾丸を射出するものだった。

レイはエマに「緑」の銃弾を撃つように指示する。

エマが撃つと銃弾は鬼の群れの前で紐状に展開し、鬼たちを拘束する。

しかし鬼は拘束されている鬼を食い散らかし、エマとレイを追う。

レイは足止めの為にライフル弾を鬼の群れに向けて撃ちこむが、鬼はすぐに再生を始める。
約束のネバーランド 第62話 鬼
エマとレイが奮戦する様子を見下ろすオジサン。
殺せなければ弾丸の無駄遣いだと何の感情もなく呟く。

レイは持ってきた100発の弾丸の内、48発を使ったが切り抜けるための光明が見いだせないことに焦りを覚える。
不死身の化物なのか、という弱気を振り切り、ソンジュの話を聞いた時に思った、1000年前の人間でも、技術でも殺せるのだという感想を思い出す。

自分たちにだって鬼を殺す方法はあるんだと確信し、レイは思考を巡らせる。

そして、レイの脳裏にこれまで見てきた鬼の姿が浮かび、レイはある閃きを得る。
約束のネバーランド 第62話 レイ
追って来た鬼に捕らわれながら、レイは叫ぶ。

「エマ! 目だ!! 顔の中心付近の目!! 弓でいい! そこから狙え!!」

エマの放った矢は鬼の目にヒット。
倒れた鬼は再生することなく倒れたままなのを見て、エマとレイは縄張りの外へ抜けるために駆け出す。

夜。見事に鬼の縄張りから抜け出したエマとレイに、お疲れ、と笑いかけるオジサン。

エマは、ザコだけど生きてる、と表情に自信を滲ませてオジサンを見つめる。
約束のネバーランド 第62話 エマ
オジサンは笑みを浮かべて、そうだな、と返事をする。

レイは冷静に残弾数が33発で、残りの予定日程である最短でも7日間を切り抜けなければならないと計算する。

「上等だ!」
レイは決意を籠めて呟く。

前回第62話の詳細はこちらをクリックしてくださいね。

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第63話

回想。

森の中を必死に逃げるオジサン。

 

(「A08-63」?)
仲間たちに向けて活き活きとプレゼンするオジサン。
(「行こう! 俺達全員で人間の世界へ!!」)
左手を高々と上げ、仲間に訴えかける。

約束のネバーランド 第63話 オジサン

 

鬼の前で倒れている仲間。
オジサンに向けて助けを求めるように手を伸ばしている。

 

仲間達の死体が転がる中で、自分の両掌を見ながら一人立ち尽くすオジサン。

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疲労

オジサンが目覚める。

 

チチチ、と小鳥が鳴く。

 

オジサンは木と木の間に渡された足場のような場所に腰を下ろして眠っていた。
地表に降り立ち、エマとレイに向かって、行くぞ、と声をかける。

 

エマもレイも一様に疲労の色は濃い。

 

3日目の朝。

 

先導するオジサンの後をついていくエマとレイ。

 

(あと2日…)
エマはまぶたが今にも落ちそうな状態で歩く。

約束のネバーランド 第63話 エマ

 

エマとレイは鬼の弱点を見出した初日、そして二日目も、夜中に鬼に襲われてろくに睡眠をとることが出来なかった。

 

(「群れをはぐれた迷子じゃね?」)
楽しそうに笑うオジサン。
(「単独なだけよかったな」)

 

(「好きに眠れ 食事同様見張りは各自で」)

 

鬼の巣である森の中ではいつどこから襲われるかはわからない。

 

オジサンだって同じはずなのに、と思うエマ。

 

(やっぱ只者じゃねぇ)
レイもまたオジサンに一目置いていた。

 

身の隠し方、危険の察知、鬼への対処、銃の腕、その他色々……。

 

(俺達も…! 俺達だって…必ず学び奪ってやる!!)
睡魔を振り払うように目をギラつかせるレイ。

 

エマとレイが同時に何かの気配を感じ取る。

 

足場に登ったオジサン、エマ、レイ。

眼下の地表では鬼が歩行している。

 

エマとレイは鬼が通過していくのを息を潜めて待つ。

 

鬼が通過して、3人は地表に降り立る。

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食らいつく

今日のお昼ごはん、とエマが摘んでいるのは小さな実が数個なっている植物の房。
「全然見つかんなかったね」

約束のネバーランド 第63話 エマとレイ

おう、と答えるレイ。

 

エマとレイはバッグからパンを取り出す。

 

(「えっ 食料はいいよ」)

約束のネバーランド 第63話 ギルダ、エマ

(「何言ってんの!」)
エマの言葉にギルダが反発する。
(途中で何も手に入らなかったらどうするの!)
ギルダはパンをエマに差し出す。

 

(ギルダ…みんな…ありがとう)

 

エマの拒否を押し切って食料を持たせてくれたギルダ達への感謝も籠めるように、食事前のお祈りをするエマとレイ。

「いただきます」

 

地面に腰を下ろしてパンを食べているエマとレイを背に、オジサンは森の中で獲った植物をモリモリ食べている。

約束のネバーランド 第63話 オジサン

 

残弾数は25発。

初日に100発中67発使ってしまったのに比べれば飛躍的に効率良く使えている。

ゴールディ・ポンドへの方角も合っているし、距離も縮まっている。

 

(逃げ方も少しずつだけど解ってきた)
鬼の対処にも自信が出てきたエマ。

 

森の中を踏破していく3人。

険しい崖を登る。

激しい雨に降られる。

鬼から逃げる。

ほぼ崖になっている道をカニ歩きで通行する。

エマとレイは先導するオジサンに食らいつくように、難所を乗り越えて逞しく成長していく。

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吐き気

(しぶといねぇ)
オジサンは後ろについてくるエマとレイに視線を投じる。
(存外に)

約束のネバーランド 第63話 オジサン

 

ペースは想定通りであり、エマとレイの年齢である11~12歳で4日で踏破できるルートについてこれる事を内心で驚くオジサン。

 

(俺がこの道で戻って来たのは何歳の時だ 15? いや16か)

 

オジサンは森の中を必死で走る過去の自分を思い出す。
顔だけで後ろのエマとレイを見ると、二人と目が合う。

 

(嫌だねぇ ボロボロだけど目は死んでねぇ)

約束のネバーランド 第63話 エマとレイ

 

オジサンは吐き気を感じ、口元に手を当てる。

(胸焼けがする あの希望に満ち満ちた目)

(今朝見た夢のせいか 余計ムカムカする。)

(もうすぐだ どこで始末するかはもう決めた)

(どちらを殺すかも)

(明日 ゴールディ・ポンドで始末する)

(下準備もすでに終えた)

(死なすのは――こっち)

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レイとエマそれぞれの決意

夜。

 

腰を下ろしているエマとレイ。

 

エマが、見て! とペン型端末を起動しながらレイに呼びかける。
「もうA07-63 A08-63まですぐそこだよ」

約束のネバーランド 第63話 エマとレイ

 

「思ってたより早く着きそう!」
明るい表情を浮かべるエマ。
(明日の朝…昼までには着けるかな)

 

(疲れた……)
レイはエマの表情を見ながら脳裏には別の考えを巡らせていた。
(初日のアレから昨日今日 オッサンは特に何も仕掛けてきていない)

 

(諦めた? いやまさか)

(となると何か仕掛けてくるなら明日 ゴールディ・ポンド)

レイは、オジサンが地図に無い二つの道を知っている事からA08-63に行って帰ってきた事があるからだと推測する。

(金の池……一体どんな場所なんだ)

(何がある オッサンは何をしてくるつもりだ)

(策には落ちない)
レイは決意を眼に漲らせる。
(俺が守る 負けてたまるか)

約束のネバーランド 第63話 レイ

レイは、エマ、話がある、と背後のエマに話しかける。
「明日オッサンが…」

 

「ジャーン」
エマが得意げな顔で両手にそれぞれ持っている森の中で獲れた植物を見せつける。
「今日の晩ごはん」

約束のネバーランド 第63話 エマとレイ

「……」
エマのあまりの緊張感の無さに閉口するレイ。

 

「だいぶさっきまでの森でも見つけるコツわかってきた」

「トカゲってどうグプナすればいいんだろ」

 

「………」
エマの暢気さに毒気を抜かれたレイが、貸してみろ、と答える。
「普通に捌けば…昔 本で読んだ」

レイがトカゲを捌く。

 

エマはお祈りをしている。

 

空を見上げるエマ。
「みんな無事元気でいるよね」

 

は? とレイ。

 

「今ここに一緒にはいないけどシェルターのギルダ達もハウスのフィル達も」

「旅に出る前にオジサンに言われたの その判断は正しいかって」

 

言われなくてもわかってる、とレイにことわるエマ。

 

「ふとした瞬間に怖くなるの」

「これで正しいか 間違ってなかったか」

 

エマは疑問を次々と口にする。

 

ゴールディ・ポンドへ自分たちだけで来た事が正しかったのか。

一旦とはいえ、フィル達をハウスに置いて来て正しかったのか。

そして、ノーマンを行かせてしまったこと。

 

「ふり返っちゃいけない 前だけをみなくちゃ」
エマは自らの両手を見つめる。
「私は迷っちゃいけない わかってる ――――でも」

 

「怖い もし選んだこの道が間違っていたら……」

 

エマは、自分の理想、判断が仲間を殺す恐怖、苦しさは自分たちも知っているとしながら、それで仲間全員を失ってしまったオジサンの恐怖、辛さはどれほどだっただろうと呟く。

 

「考えてたの あの壁の「HELP」の意味」
脳裏に壁一面の「HELP」を思い浮かべ、辛そうな表情のエマ。
「この3日 オジサンを観ていて思った」

約束のネバーランド 第63話 エマ

 

エマは立ち上がり、レイに向かって、やはりオジサンと話したい、と宣言する。

「レイの言うこともわかるけど うん! 駆け引きなんてやめよう!」

 

「えっ!?」
急展開に驚くレイ。
「ちょっ オイ!」

 

「オジサン」
レイが止める間もなくエマがオジサンに近づく。
「明日の前に肚割って話そう」

約束のネバーランド 第63話 エマ

「私がオジサンを助けてあげる」

 

「は?」
全く意味が分からない様子でエマを見つめるオジサン。

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感想

オジサンの辛い過去が出てきた。

 

希望に満ちたエマとレイをかつての仲間に重ねているのだろう。

 

思わず吐き気を覚えてしまうほどにかつての仲間と、その記憶に紐づけられた仲間の死体、あるいは倒れた仲間を見捨てて逃げてきた良心の呵責がオジサンの内に甦るのだと思う。

 

協力して農園から脱出した仲間が櫛の歯が欠けていくように失っていく。その心境を思うとそれはトラウマ以外の何物でもないということがわかる。

 

そしてそれに思い当たったエマは、自分の身に置き換えてラストの行動に出た。

 

あからさまに自分を殺そうと画策している相手に感情移入し、あまつさえ救おうと動くとは……。

 

このエマの甘さは、まさに少年漫画の主人公の王道だと言える。

 

オジサンはもちろん、レイも理解に苦しむであろうエマのこの特質は、実は人間としては一番優れたところなんだろうな。

 

大げさじゃなく、人間が人間たる理由と言って良いと思う。

 

権謀術数を巡らせて相手より優位に立とうとするのもまた人間のみに可能なわけだけど、その本質は他の野生動物と同じくただただ生存の為の本能に過ぎない。

 

エマは、明らかに隙を見て自分をハメて殺そうとしているような相手の決して語らない気持ちを察し、それを救おうと実際に動く。

 

これは中々、というよりもまずできない。

 

しかし案外、これはオジサンとの権謀術数を制するには合理的な選択なのかもしれない、と思った。

 

レイとオジサンはまさに探り合い合戦で少なくともレイは消耗している。

 

そしてこの先、ゴールディ・ポンドを知るオジサンに地の利があり、オジサンがそこで仕掛けると決意している以上、特別な何かがあるに違いない。

 

そして、それを知らないエマとレイは、少なくとも情報においては圧倒的にオジサンに負けている。

 

このままだとオジサンに有利な展開になるのは間違いないのだ。

 

だから、オジサンを説得、というより互いに理解し合おうとしているエマの行動は実は合理的なのかもしれない。

 

実際に、お互いに生き残るために協力し合うのがベストなのは当たり前なんだけど、一方が一方を全く信用していなかったり、敵意に満ちていたり、或いはただ関係が拗れただけでもそれが出来ないのが人間なんだよな……。

 

エマは別に合理で動いているつもりはないだろう。

 

オジサンの心境を慮り、自分だったら辛いから、という単純な理由で動いている。

 

だが、エマにはそんなつもりはなくても、これが一番ベストな行動を選択したのだと次号では感じさせてくれることを期待したい。

 

次号以降、エマがオジサンの信用を得たなら、その時はオジサンの名前を知る事になるだろう。

 

いい加減、オジサンと表記するのは辛い(笑)。

 

この3日間でオジサンは、険しい道を必死に食らいついてくるエマとレイを見直していた。

 

しかしそれでも、どちらか、いやもう既に殺す方の算段を決めている様子が見られる。
オジサンが決意を固くしたように見える。

 

しかし、3日目にかつての仲間たちの夢を見た。
ひょっとしたらそれは、オジサンの無意識がエマとレイを殺すのを止めろと呼びかけるその表れではないか。

 

今のオジサンの心の内にはエマの言葉を受け入れる余地がある、と予想して今回の感想を終える。

 

以上、約束のネバーランド第63話のネタバレを含む感想と考察でした。

次回、第64話に続きます。

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