第67話 初手
第66話のおさらい
巨大化してサタンと対峙する鬼頭軍曹。
パピコは戦闘機を伴い、飛行して現場に向かう。
零の父と母はリビングでテレビを点けていた。
しかし画面には番組は映し出されず、「しばらくおまちください」の文字だった。
二人は寄り添って、恐怖に耐えていた。
都心の各地相次ぐ自殺。それはサタンの力によるものだった。
鬼頭軍曹は両手の人差し指に力を収束させ、光線をサタンに向けて放出する。
造作もなくそれをかき消すサタン。
しかし鬼頭軍曹は動じることなく、今度は指先に力を収束させて、何発もの光弾をサタンに撃ち込み、ヒットさせていた。
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サタンの攻撃
サタンに向かって桃ノ木少佐、ヘフナー伍長、塩沢上等兵が駆けていく。
「塩沢!!」
桃ノ木少佐の掛け声に、はい! と応えて塩沢上等兵は一人、サタンに向けて跳躍する。
巨大化してサタンと対峙していた鬼頭軍曹は、次のビームを放つべく、頭部にエネルギーを集中させていた。
サタンが鬼頭軍曹に向けて右手を伸ばす。
念動力で体を引っ張られて、鬼頭軍曹の集中の態勢が解ける。
開いていた手のひらをグッと閉じるサタン。
鬼頭軍曹の被るヘルメットがメキメキと音を立てていく。
鼻血を流しながら、必死に念動力に耐える鬼頭軍曹。顎が上がり、手首が反り返る。
ヘルメットは前後で真っ二つに割れていた。
サタンの後ろから巨大化した塩沢上等兵がタックルする。
不意をつかれ、川中に手を着くサタン。
桃ノ木少佐は鬼頭、塩沢とサタンの戦いの舞台である川の川沿いを並走していた。
その頃、上空を飛んでいたパピコは眼下の横断歩道で立ち止まっている親子を見つけていた。
血を流しぐったりとした女性を抱きかかえた男性と、その傍に立つ幼児の二人が泣いている。
侵入成功
塩沢上等兵に前に倒されたサタンは、頭を左右に振る。
サタンの鼻に取り付いていた桃ノ木少佐が、左の鼻の穴に侵入していく。
左の耳の穴からはヘフナー伍長が侵入を試みていた。
激しく頭を左右に振って、二人を払おうとするサタン。
サタンは背後で自分の進行を妨げている塩沢上等兵に向けて腕を叩きつけようとする。
しかしちょうど巨大化を解いている最中だった塩沢上等兵は、うまくその攻撃をかわすのだった。
桃ノ木少佐とヘフナー伍長による鼻の穴と耳の穴への侵入を許したサタンは、何とか二人を振り払おうと必死で頭を振っていた。
その様子を見つめる鬼頭軍曹。
元のサイズに戻った塩沢上等兵は、サタンの口から侵入しようとしていた。
鬼頭軍曹が右手を前に突き出し、サタンに向けて再び射出した光弾は、今度は見事にサタンの胸から腹にかけて全弾ヒットする。
胸から大量に出血するサタン。
サタンの体内に侵入した桃ノ木少佐、ヘフナー伍長、塩沢上等兵はサタンの深部へと向かっていた。
感想
これ、ヒーローたちに死者を出さずに勝てる流れ?
鬼頭軍曹がサタンの念動力で頭を潰されかけるという危機があったけど、サタンの次の攻撃の前に、既にサタンの体内への侵入を成功させた桃ノ木、ヘフナー、塩沢の3人が巨大化でサタンを内部から破壊するだろう。
もしそれによる勝利が実現したら、その戦法を生み出したパピコの功績は大きいと思う。
パピコからこの戦い方を聞いていなければ、勝てていなかったかもしれないということだから。
それに巨大化して内部破壊する以前に、ラストの、サタンの胸部から腹部にかけてヒットした鬼頭軍曹によるエネルギー射出攻撃もサタンに大きなダメージを与えたように見える。
サタンの胸から血が噴き出てるし……。まさか効いていないということはないだろう。
修復能力、回復能力がどのくらいなのかにもよるが、鬼頭軍曹はひとまずサタンの追撃を食い止めることに成功したと思う。
ここまでの展開を見る限り、作戦は理想的に推移していると評価して良い。
このままいけば勝利は間違いない……と思うんだけど、アメリカに大打撃を与えたサタンがこのまま終わるとは思えないんだよな……。
ひょっとしたらサタンの内部に侵入した3人は、体内で思わぬ敵や罠に出くわすのかもしれない。
サタンの頭部が常に燃えていることから、体内にも炎を上げ続ける器官か何かがあって、それが侵入者に対しての防衛システムとして機能しても不思議ではない。
敵が活動を停止するまでは戦いは終わらない。このまま決着をつけて欲しいところだ。
以上、ギガント第67話のネタバレを含む感想と考察でした。
第68話に続きます。
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