第79話 上空
第78話のおさらい
第79話 上空
パピコの完全勝利に沸く民衆。
ニュースは管総理からパピコへの国民栄誉賞受賞決定の速報が流れている。
喜びに沸いているのはパピコたちの戦いを見守っていたアメリカでも同様だった。
「泣かなくていい……」
パピコを慰める桃ノ木少佐。
「鬼頭も塩沢も使命を全うしたんだ。」
私がもっと早く来れれば、と泣き続けるパピコ。
桃ノ木少佐は笑みを浮かべて、そんなことはないとパピコの罪悪感を否定する。
「じゃあ…ヘフナー、……行こうか…」
桃ノ木少佐は泣いているヘフナー伍長に呼びかける。
その手には割れた風船のようになった鬼頭軍曹と塩沢上等兵の残骸がある。
手を重ねるパピコ、ヘフナー、桃ノ木少佐。
「ありがとう……パピコ…本当に……たすけられた……」
「なんだろう……あれ? マジで…なんだあれ…」
道を歩いている人たちが空にある何かを発見する。
それは猛スピードで落下していた。
徐々に地表に近づくにつれて、その正体不明の機械のような物体が超巨大であることが明らかになっていく。
その模様はワイドショーも伝えていた。
大きな音を発生させながら降下していく”それ”は、東京二十三区を覆わんばかりの超巨大な機械のような構造物だった。
構造物を見上げながら桃ノ木少佐が呟く。
「大気圏離脱するつもりだったが、むこうのほうから来てくれたか…」
感想
人類絶滅の未来に突き進みかけたサタン戦が無事決着した。
戦いが終わったその直後からパピコに国民栄誉賞授与決定?
消費者金融も真っ青のスピード審査っぷり……。
大げさではなく世界を救ったわけだから、当然と言えば当然なんだけど、もし現実にこんな事態が起こった場合でも、戦いの直後というスピード感で国民栄誉賞が決まることはないと思う(笑)
いよいよパピコはワールドワイドな英雄になってしまった。
しかし、めでたしめでたしと思ったら、ギガストラクチャーがこのタイミングで降下?
こんなの予想できるわけない……。
今後考えられる展開は大雑把に二つ。さらなる敵対、もしくは和解ではないか?
そもそもサタンを始めとしたクリーチャーたちはこのギガストラクチャーから降りてきているのだとすれば、現状では人類の敵でしかない。
しかし人類の敵ばかりが発生しているのは、破壊を望む人間が多いからだということであれば、使い方を間違えなければ善用も可能な、中立の存在なのかもしれない。
新たな敵が生まれ、再び激戦が始まるのか? それともギガストラクチャーを操っている何者かが出てきて和解となり、戦いは集結するのか。
クリーチャーを製造して戦いを続けるのであればわざわざ降下する必要はない。
ラストのコマで桃ノ木少佐がむこうの方から来てくれたか、と言っていることから、彼女は少なくともギガストラクチャーと接触するつもりだったようだ。
それが戦いになるのか、交渉になるのか。
これは気になる展開だわ……。
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