第82話 爆風
前回81話の感想記事
第82話 爆風
AIのソクラテスとプラトンは目の前に表示したニュース番組の映像で、自分たちの船に核ミサイルが撃ち込まれたことを知る。
迎撃をしようと状況を把握しようとするソクラテス。
しかしプラトンは、すでに着弾したと呟く。
それがまるで聞こえていないかのような様子で、ソクラテスは着弾時間を計算するようプラトンに指示する。
「いや…だから…着弾したって……」
船の装甲を破って、核の爆炎がソクラテスとプラトン、パピコたちがいる空間を満たそうとしていた。
危機を感じたパピコは咄嗟に妊娠中の赤子を守ろうと、両手を腹部に重ねていた。
零はちほさん、と何度も呟きながら、街を必死で走っていた。
爆炎がソクラテスたちに迫る。ソクラテスとプラトンは椅子に座ったまま爆炎が迫るのを呆然と見ていた。
パピコを庇う桃ノ木少佐とヘフナー伍長。
パピコは涙を流し、何度も零と離れたくないと呟いていたが、爆炎が間近に迫り悲痛な叫び声を上げる。
「いやぁ――――っ 零くん――――っ」
ソクラテスとプラトンを崩壊させていく爆炎が、パピコたちにも迫る。
零は空を見上げていた。
一瞬、空が真っ白になるくらいに激しく、明るく光る。
光ったのは一瞬のみで、空はすぐに夜の暗さに戻る。
零は空を見つめて立ち尽くしていた。
感想
え……。核が普通に船に着弾して、大爆発した?
てっきりソクラテスとプラトンが何かしらの方法で事も無げに防ぐんだろうなと思ったら、あっさり人類大勝利。
ソクラテスは迎撃しようとしていたけど、すでに着弾してたのか。間抜けというかなんというか……。
いや、それはパピコたちは彼らと会話して、気を逸らしていたから生まれた結果なのかもしれない。
前回の会話がなかったら、おそらくソクラテスとプラトンは楽々と核を防いでいたと思う。
しかし核の発射をテレビで知った時には、すでに着弾済。予想外だった。
ソクラテスとプラトンは爆風をまともに食らって身体が崩壊していたから、おそらく破壊されているだろう。しかし、パピコたちにはそのような描写は無かった。
だからまだ生きている可能性は十分にあると思う。たとえば桃ノ木少佐たちがこの時空にやってきた際の時間移動の技術をギリギリで駆使して助かった……というのはどうだろう?
タイムマシーンは一人用で、それをパピコに使うというのは彼女たちが咄嗟にパピコを庇っていることから十分にあり得る。つまり桃ノ木少佐かヘフナー伍長のどちらかは命を落としているかもしれない。
パピコはおそらくもちと同じように、未来に行ったのかもしれない。それがどのくらい先の未来かはわからない。しかし、もちに関して桃ノ木少佐たちは心配する必要はないようなことを言っていたし、生存している気がする。
まさかこんな形でパピコが命を失って物語が終わるとは思えないんだが……。
少なくとも妊娠中のパピコがこんな最期を遂げるとか胸糞悪過ぎる……。だから絶対にそんなことは思いたくない。
ただ、ボスは倒したことになるんだから、物語の終了は近いのだろうか?
新しい敵が出て来る? あるいはソクラテスとプラトンのコピーが残っている?
AIが作り上げた究極のAIが牙を剥く?
全く展開が読めない……。
次の号が楽しみ。
以上、ギガント第82話のネタバレを含む感想と考察でした。
第83話に続きます。
あわせて読みたい記事。
コメントを残す