第83話 ニュース
第82話のおさらい
第83話 ニュース
自宅への帰り道、零は自分のスマホが操作を受け付けないことに気付く。
停電による電車の停止は1時間続いており、零と同じように歩いている他の人たちも同じだった。
アメリカが宇宙船に対して行った核ミサイル攻撃によるEMP(電磁パルス)が原因ではないかという会話が聞こえて来る。
そして零は、周りの人たちがアメリカはパピコごと核ミサイルで宇宙船を破壊したことや、空が一瞬光ったが核爆発だと言っているのを聞いてショックを受ける。
周りの人たちが口々に、パピコは死んだのかと言っている中、零だけは、絶対生きてると泣きながら自分に言い聞かせるように何度も呟くのだった。
「ちほさん……ちほさん……」
視界に全裸のパピコを見つける零。しかしそれは幻だった。
「ちほさんは帰ってくる。ちほさんは帰ってくる。」
涙を流しながら、零は何度も何度も呟く。
零はパピコの部屋で、パピコと二人で会話した時のことを想い出していた。
何回生まれ変わってもパピコと結婚したいと、巨大化したパピコにしがみつきながら呟く零。
「じゃあ死んでもまだ……生まれ変わってもまだ……絶対にキミを見つけるね……絶対…」
パピコは零と視線を合わせながらそう答える。
零は夜通し歩き続けていた。世が明けた頃、自宅に到着する。
玄関を開けると両親が零に駆け寄っていく。
零は父に抱き締められるが、特に感情を露にすることはなかった。
その後、東京で起きた停電は3日後に復旧する。
テレビのニュースは、アメリカが宇宙船に向けて派なった5発の核ミサイルが宇宙船を破壊したこと、そして宇宙船の中にいたパピコが亡くなったことを伝えていた。
零は両親と一緒にリビングのテレビでそれを信じられないという表情で見つめる。
「アメリカNASAが回収した塵から……パピコさんのDNAが検出されたことで……」
自室のベッドで、零は布団に包まっていた。
感想
やはりパピコは見つからないらしい。
DNAが見つかったということは、チリになってしまったということなのか。
しかしまだわからない。DNAといっても、身体の一部、たとえば髪の毛という可能性はある。
宇宙船が跡形もなく破壊されてしまい、パピコたちが見つからないということなら、やはり爆炎が迫るギリギリの中で、桃ノ木少佐たちが協力してパピコと一緒に未来か過去へ飛んだのではないだろうか。
まさか、尊い犠牲者のおかげで、世界は平和になりました、で終わるなんてことはないはず。
身重のパピコが赤ん坊と共に跡形もなく朽ちていったとは思えない。いや、単純に話の展開的に。
もし仮に時間移動をしたなら、次回はパピコたちが未来か過去に到着したところから話が始まったりするとうれしいんだが……。
どうせなら未来を見てみたいところ。果たして戦士たちがやってきた未来とはどのような世界なんだろうか。
なんか、生きてること前提で色々と妄想を書いてしまったが、まさか本当に死んでないよな。
果たして次回からどうなるのだろうか……。
以上、ギガント第83話の感想を含むネタバレと考察でした。
第84話に続きます。
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